2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15652040
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
今津 勝紀 岡山大学, 文学部, 助教授 (20269971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
隈元 崇 岡山大学, 理学部, 助教授 (60285096)
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Keywords | GIS / シミュレーション / 地震 / 聖武 / 仏教 / サイスモテクトニクス / 危険度評価 / 古代史 |
Research Abstract |
本年度は、当初の目標のとおり、(a)地理情報データベースの作成、(b)歴史史料による地震情報の収集を行なった。 (1)地理情報データベースには、昨年度のArcView8によるシステムとともに、クラーク大学のIDRISIとCARTALINXによるシステムを構築した。 (2)天平6年地震の断層について、先行研究を整理し、その問題点を把握するとともに、周辺遺跡の考古学的情報の収集につとめた。 (3)この地震の活動を示すと考えられている誉田山古墳の等高線をベクトルデータとして入力し、内挿により3Dデジタル化した。その上に、活断層情報を重ね合わせた。いずれもベクトルデータで処理した。 (4)天平六年の聖武一切経と既多寺大智度論についての基礎的研究をすすめた。聖武は地震の直前に竹原井頓宮(青谷遺跡)を利用しており、この地震により頓宮が崩壊した可能性が考えられること、また、大智度論は、『塵添〓裹抄』巻十四(地震動事)に「地震動并知吉凶法智度論云、震動有四種、火神動・龍神動・金翅鳥動・帝釈道」とあり、地震の経典として知られていたことが判明した。 (5)隈元は、生駒断層・山崎断層の活断層の変位形態・長さ・最新活動時期をもとに、地形面の活断層の平均変位速度の分布を計算し、震度分布図をほぼ完成に近づけた。
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Research Products
(5 results)