2005 Fiscal Year Annual Research Report
1980年代以降の開発途上国における就学率の停滞要因に関する理論的・実証的研究
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15653068
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川嶋 太津夫 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (20177679)
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Keywords | 制度論 / 開発途上国 / EFA |
Research Abstract |
各種統計データを収集分析し、1980年代以降、Education for Allといった国際的な教育普及の取組にもかかわらず、就学率(とくに初頭教育)の停滞を見た諸国の特徴として、 1.経済活動の崩壊や停滞、およびその結果構造調整を受け入れざるを得なかった場合。 2.中東諸国に見られるように、経済停滞と同時に、イスラム教などの宗教的・文化的要因が教育に大きな影響を受けた場合。 このように、マイヤーらが提唱した教育拡大の制度化論的説明は、1950年-1970年の時代の教育拡大現象の説明には有効であったが、国際意的な取組として教育の価値は世界的により一層共有されるようになった1980年代以降では、かえってその説明力に疑問が呈せられる状況となった。
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