2004 Fiscal Year Annual Research Report
特異的な領域変形と電磁気におけるスペクトル摂動問題
Project/Area Number |
15654013
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
神保 秀一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80201565)
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Keywords | 領域変形 / スペクトル / 楕円形作用素 / 摂動公式 |
Research Abstract |
マクスウェル方程式の主要部をなす楕円型作用素にたいして境界条件と関数空間を与えスペクトル問題を定式化した.有界領域における自己共役作用素の理論を援用してスペクトルの離散性を示し固有値の摂動問題を設定した.従来の楕円型作用素の固有値の摂動理論を同様にミニマックス法による固有値の特徴付けを行い,さらに精密な固有関数を作成して固有値の摂動公式を弱形式の方程式から導く方法が通用することの見通しを付けた.(a)領域に穴がある場合に近似固有関数を構成して固有値の第次ゼロ摂動公式を得る.さらに漸近展開による精密な近似固有関数を得て第1次摂動公式を得る.次に次元を上げて曲線の細い管状近傍を取り除いた欠陥領域上で同じ問題を考えた第ゼロ次および第1次近似固有関数を構成した.以上は単純固有値の場合であるが重複固有値の場合は関数空間の近似固有空間を構成して同様の問題をブロック毎に行えば良いことが判明した. (b)領域が部分退化する場合の同じ問題を扱った.この場合はまずダンベル型領域の場合を扱い上記と同様に第ゼロ次および第1次の近似固有関数を構成した.レーリー商によるエネルギー計算を行い近似固有値を予想した.(a)と同様の方程式の弱形式において極限を取る方法で摂動公式を得る見通しを得た. 本研究と関連して行っているラプラシアンのノイマン条件のスペクトル摂動問題であるが,領域退化に関して共鳴型固有値の摂動公式をほぼすべての場合について完全に証明したことが大きな成果である.この成果で得た方法は本研究(a),(b)についても適用できる公算が大きくさらなる発展に結びつくことが予見される.
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Research Products
(2 results)