2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15654029
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
小川 英夫 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (20022717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米倉 覚則 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (90305665)
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Keywords | ミクサ / サイドバンドセパレーティングミクサ / 電波天文学 / 超伝導 / ミリ波サブミリ波 |
Research Abstract |
従来、ミリ波帯観測装置では、受信機のシングルサイドバンド(SSB)化は準光学方式の干渉計や機械式同調方式などでイメージバンドにフィルタをかけることにより実現していた。しかし、これらの方式は必ず可動部品を伴うため、再現性や経年変化など問題点があった。 これに対して、サイドバンド分離ミクサは、ミリ波帯90°ハイブリッドと呼ばれる分波器で観測信号の位相を90°ずらして2つのミクサに入力し、IF出力でも同様に位相をずらして足し合わせることで両サイドを分離する。この分離ミクサの実現にはミリ波帯90°ハイブリッドの開発が不可欠である。開発では電波の散乱行列に関する特性を行列計算で解析的に求め、電磁界解析法を用いて最適化した。その結果、比帯域〜30%のミリ波帯ハイブリッドの開発に成功した。また同様の手法でLO同位相分波器および方向性結合器等を開発し、超伝導ミクサを用いてサイドバンド分離ミクサの開発を行った。 受信機性能は入力周波数90-115GHz(IF=4-8GHz)にわたり、SSB雑音温度60K、最小雑音温度50K(@100GHz)、サイドバンド比10dBを達成した。この性能は同周波数帯のサイドバンド分離ミクサとしては、世界最高の部類に属する。 さらに開発したサイドバンド分離ミクサを当研究室のオゾン観測装置に搭載し、オゾンスペクトルの受信に成功した。DSBミクサで受信した場合に対し、サイドバンド分離ミクサで受信したスペクトル強度は2倍に検出されており、理論どおりSSB受信機として機能していることが観測的に実証された。ミリ波帯での導波管方式によるサイドバンド分離SISミクサでの観測は、電波天文学、大気科学を通じて本研究が世界初である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yokogawa, S.: "Plug-In Cryogenic System for Cartridge-Type SIS Receivers"Publ.Astron.Soc.Japan. 55. 519-525 (2003)
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[Publications] Andoh, H.: "Numerical Matrix Analysis for Performances of Wideband 100GHz Branch-Line Couplers"Int.J.Infrared Millimeter Waves. 24. 773-788 (2003)
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[Publications] Asayama, S.: "A Fixed-Tune W-Band Waveguide SIS Mixer with 4.0-7.5GHz IF"Int.J.Infrared Millimeter Waves. 24. 1091-1099 (2003)
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[Publications] Sugimoto, M.: "Thermal Link for Cartridge-type Cryostat"Cryogenics. 43. 435-439 (2003)
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[Publications] Asayama, S.: "A Waveguide Band-Stop Filter as an Image Rejection Filter for Measurement of Stratospheric Ozone"Int.J.Infrared Millimeter Waves. 24. 1833-1839 (2003)
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[Publications] Asayama, S.: "An Integrated Sideband-Separating SIS Mixer Based on Waveguide Split Block for 100GHz Band with 4.0-8.0GHz IF"Int.J.Infrared Millimeter Waves. 25. 107-117 (2004)