2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15654042
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
安藤 正海 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (30013501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (80222058)
兵藤 一行 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助手 (60201729)
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Keywords | エックス線光学 / エックス線暗視野法 / 関節軟骨 / 乳ガン / 肺ガン / 放射光 / 早期診断 / 臨床診断 |
Research Abstract |
以下の記述はすべて世界初である。2003年には臨床および病理学診断に応用することを念頭において2次元屈折コントラストにもとづくエックス線暗視野法の開発を進めた。2003年暮れに35keVエネルギーのエックス線に対して90mm×90mm大きさの視野が得られた。同時に患者の壊死した股関節を取り出し、エックス線暗視野法を適用したところ、高コントラスト、高空間解像度の軟骨像が得られた。2004年、Jpn J Appl Physics Lettersに掲載された。2005年秋の応用物理学会においてこの論文が論文賞を受けた。2004年には乳ガン早期診断に向けて乳ガン試料のエックス線暗視野法による乳ガンの描画能検査を開始した。2005年春に非浸潤性乳頭腺癌試料のエックス線暗視野像の描画に成功した。あわせて暗視野像の部分が石灰化と深い関係があることが蛍光エックス線の2次元像により確認できた。2005年夏、Jpn J Appl Physics Lettersに2報掲載された。2004年、屈折原理にもとづくCT像を得るためのアルゴリズムの開発に成功した。2005年秋、Applied Physics Lettersに論文が掲載された。2005年暮、これを直径3.5mm、長さ4mmの大きさの浸潤性微小乳頭癌試料に適用したところ乳管、乳管中の石灰化、乳ガン細胞が浸潤しているようすが3次元で捉えられた。これは染色による病理像と極めて良い一致を示した。本研究によってエックス線病理学が切り開かれた。2006年初春、第15回乳ガン画像研究会に発表したところ極めて大きい反応があった。2004年夏は関節軟骨に、2005年秋は乳ガン描画に成功したことにより記者発表が行なわれ、全国紙、主要地方紙、NHK首都圏ニュウスなどで報道された。
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Research Products
(7 results)