2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15654047
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 克哉 大阪大学, 極限科学研究センター, 教授 (70283736)
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Keywords | 超高圧 / レーザー / 金属-絶縁体転移 / 金属水素 |
Research Abstract |
超高圧(超高密度)状態で実現される水素の金属状態の実験的観測と、その物性測定を最終的な目的として、現在、静的な圧力発生で使用されているダイヤモンド・アンビル・セル圧力装置(以下DAC。)の形状を、レーザー照射による超高圧発生装置に転用するといった、新方式による超高圧(TPa域)発生の可能性を追求するのが目的である。 平成15年度においては、所有するDACの実験的技術をもとに、DACのダイヤモンドをサファイヤプレート等に置き換えた上で試料を封止した。以下の手順によって圧力発生を試みた。 1.穴を朋けた金属板に試料とアモルファスカーボンを封入する。 2.試料を封入した面には高圧下の電気抵抗測定用に電極を配置する。 3.圧発生用のレーザーを入射すると、アモルファスカーボンはレーザー光を吸収し、高温高圧の蒸気となり、その圧力と熱は試料へ伝達される。 4.デジタルオシロスコープによって、試料としたアモルファスカーボンの温度上昇に伴う、電気抵抗変化を計測した。 通常のDACによる加圧は、ダイヤモンドアンビルを外力によって加圧していたのに対して、この方式は、内部で燃料を燃やして内側より加圧することから、内圧(内燃)式とも呼べる。 現在までに、上記の開発のため、ターゲット窓材の選択、パルスレーザーの選択、また過渡的な電気信号の取得を開発し、過渡的な圧力の発生と、その電気信号の取得に成功した。しかし、定量的な圧力の測定や、試料からの信号は得られておらず、次年度以降の課題とする。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Katsuya Shimizu 他: "Pressure induced superconductivity in Li and Fe"Physica C. (in press).
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[Publications] R.Resel 他: "On the phase transition in anthracene induced by high pressure"Solid State Communications. 129. 103-106 (2004)