2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15654047
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
清水 克哉 大阪大学, 極限科学研究センター, 教授 (70283736)
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Keywords | 超高圧 / レーザー / 金属-絶縁体転移 / 金属水素 |
Research Abstract |
100ギガパスカルを超える圧力発生には、従来の爆薬または高強度レーザーによる衝撃圧による時間過渡的な発生法と、ダイヤモンドアンビルを用いた静的圧縮法がある。前者においてはテラパスカルの圧力発生は可能であるが、その持続時間が数ナノ秒程度で詳細な情報が得られない。また装置が巨大であり研究室レベルの規模では扱えない。また後者は数百ギガパスカルの実績はあるが、今後テラパスカル以上の発生は見込めない。これらの背景から、既存技術の延長または拡張に頼らず、新しい超高圧生成法の開発が必要である。 本研究は表題に示す方法-上記2つの従来の研究手法とは異なる圧力生成法行うものである。 静的な圧力発生で使用されているDACの形状を、レーザー照射による超高圧発生装置に転用して開発を行った。具体的には、所有するDACをのアンビルを、高価なダイヤモンドから、比較的安価なサファイヤプレートに変更してSAC(Sapphire Anvil Cell)として用いた。静的超高圧発生(およそ200ギガパスカル)の実験的技術をもとに、試料封止用のダイヤモンド高圧容器、またはサファイヤプレートによる容器を作成した。 穴を開けた金属板に試料と黒鉛粉末を封入する。試料を封入した反対面には熱電対を配置した。試料をサファイヤ等の硬い窓材で閉じ込めた場合の温度上昇に注目して測定を行った。 微少な白金ロジウム熱電対に直接レーザーを照射し、その温度変化を記録した。約10J、10ミリ秒パルス幅のレーザーによって、最高でおよそ1000Kの温度上昇を観測した。熱電対をサファイヤ板で挟んだ場合は、かなり急速に熱緩和することが分かった。
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Research Products
(4 results)