2003 Fiscal Year Annual Research Report
負イオン表面電離型質量分析法によるハフニウム同位体比の高精度測定法の開発と応用
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15654076
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
牧嶋 昭夫 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (70219301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 栄三 岡山大学, 固体地球研究センター, 教授 (80201672)
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Keywords | ハフニウム / 定量 / 同位体平衡 / フッ化カルシウム |
Research Abstract |
本年度は負イオン表面電離型質量分析法によるハフニウム同位体比の高精度測定法の開発と応用の第一年度として、ハフニウムの分離・定量法の検討・開発をおこなった。すなわち、カルシウムが多く含まれる試料では、フッ化水素酸分解時に生じるフッ化カルシウムが、添加したハフニウムスパイクや試料からのハフニウムを共沈してしまい、100%回収が不可能であることを発見した。さらに、同位体平衡が達成されないことも発見し、同位体希釈法が安易に用いることができないことを示した。さらに、これを防ぐためにアルミニウムを添加するという方法を発明し、カルシウムが多く含まれる試料の新しいハフニウム分析法を開発し、論文化した。さらに、この方法に関しては特許申請もおこなった。 さらに、ハフニウムのフッ化錯イオンは樹脂に吸着しにくいために、あらたに、フッ化水素酸なしで、王水で試料を分解することを検討した。この目的のために容器これをデザインし、特許申請を行うとともに、正確な分析値を得るための分析・分解条件を検討した。 また、イオン交換樹脂を用いる元素の抽出に関しても新しい方法をデザインし、岡山大学に発明届を提出した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tanaka, R., Makishima, A., Kitagawa, H., Nakamura E.: "Tanaka, R., Makishima, A., Kitagawa, H.and Nakamura E.(2003) Suppression of Zr,Nb,Hf,and Ta coprecipitation in fluoride compounds for determination in Ca-rich materials"Journal of Analytical Atomic Spectrometry. 18. 1458-1463 (2003)
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[Publications] Chang, V.T.-C., Makishima, A., Belshaw, N.S., O'Nions, R.K: "Purification of Mg from low-Mg biogenic carbonates for isotope ratio determination using multiple collector ICP-MS"Journal of Analytical Atomic Spectrometry. 18. 296-301 (2003)
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[Publications] Nakamura, E., Makishima, A., Moriguti, T., Kobayashi, K., Sakaguchi, C., Yokoyama, T., Tanaka, R., Kuritani, T., Takei, H.: "Comprehensive geochemical analyses of small amounts (100mg) of extraterrestrial samples for the analytical competition related to the sample-return mission, MUSES-C"The Institute of Space and Astronautical Science Report, SP. 16. 49-101 (2003)