2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15655058
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
上江田 一雄 長崎大学, 環境科学部, 教授 (10100893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高良 真也 長崎大学, 環境科学部, 教授 (40225389)
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Keywords | 線虫 / 内分泌撹乱化学物質 / 毒性評価法 / ビスフェノールA |
Research Abstract |
本研究では,非致死毒性の研究に主眼を置き,成長,繁殖,生殖細胞数,無精卵排卵数,胚の分化速度および寿命等をエンドポイントとして,化学物質の安全性評価のツールとしてのC.elegansの可能性を探ることを目的とした。 1 すでに実用可能な段階にある線虫の同調飼育法の条件を検討し,同調飼育法を完成させた。これにより,齢の揃った個体群による実験が可能になった。 2 実体顕微鏡を用いて,齢の異なるそれぞれの対照群について,食餌行動の数値化による標準化を検討した。特定の齢における食餌行動を数値的に標準化した後,これを基礎に,数種類の化学物質の低容量暴露下に飼育した線虫の、対照群との食餌行動を比較し,数値として有意な差が現れるかどうかを検討した。 3 微分干渉観察システムを用いて,細胞増殖期20℃で7時間,器官形成期20℃で9時間,22℃で第1分裂から孵化まで800分を要するとされている胚の分化速度の数値化の可能性を検討した。受精から孵化までの間の14細胞期,80細胞期,300細胞期,プレッチェル期,ループ期,オタマジャクシ期,コンマ期を分化速度比較の対象とした。 4 成長と繁殖をエンドポイントとしたビスフェノールA代謝産物(BPA)の毒性評価を行った。 5 この研究成果は,環境ホルモン学会第6回研究発表会(12/2〜3,仙台)において発表した。
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