セミウェットチップを目指した超分子ヒドロゲルナノ空間中への蛋白質分子の封じ込め

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15655063
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 浜地 格 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (90202259)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 王子田 彰夫 九州大学, 工学研究院, 助手 (10343328)
• Keywords: 糖アミノ酸 / ヒドロゲル / 超分子 / セミウェットデバイス / タンパク質

Research Abstract

ある種の糖アミノ酸型の小分子が効果的なヒドロゲル化剤として機能することを、固相合成法によって調製された化合物ライブラリーの中から検索することによって見い出した。このゲル化剤は、透明なヒドロゲルを形成し、分光学的な解析が容易になるとおもわれた。従って、まずは吸収スペクトルによってタンパク質の活性状態をモニターできるヘムたんぱく質をゲル中に固定化して、その状態を評価した。ミオグロビン酸素錯体は、水中と同じかそれ以上の安定性を示した。さらに反応によって蛍光が変化するような酵素反応系をこのヒドロゲルの中に閉じ込めて酵素活性を評価した。バルクゲルにおいても加水分解酵素のいくつかは良好な酵素活性を維持していることが、蛍光スペクトル変化からはっきりと実証された。今後は適用できる酵素タンパク質の種類の検討とともにダウンサイジングによるアレイ化などを検討しつつ、閉じ込められたタンパク質の構造をも評価する予定である。

Research Products

• [Publications] S.KIYONAKA, S.SHINKAI, I.HAMACHI: "Combinatorial Library of Low Molecular Weight Organo-and Hydrogelators Based on Glycosylated Amino Acid Derivatives by Solid Phase Synthesis"Chemistry A European Journal. 9. 976-983 (2003)