2004 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロサーマルプラズマジェットを用いた高速マイクロ造形プロセスの開発
Project/Area Number |
15656014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
一木 隆範 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20277362)
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Keywords | マイクロ造形プロセス / マイクロサーマルプラズマ / フェットプロセス / 表面処理 |
Research Abstract |
マイクロサーマルプラズマ技術を用いて、従来のプラズマCVD、エッチング装置に比べ、100〜1,000倍の高密度反応性プラズマを直径数10〜100μmの局所領域に照射できる装置を試作し、従来の100〜1,000倍の極めて高速な表面加工、表面処理プロセスの開発を目指す。 チップ型マイクロプラズマジェット源をCADデータに従ってXY軸方向に走査できるマイクロプラズマジェットエッチング装置を試作できたが、本年度は走査型マイクロプラズマジェットを用いた局所プロセシングにおける微細化の指針導出を念頭に、酸素ラジカルジェットによるポリカーボネイト板上の微細親水化パターン処理、フッ素系マイクロプラズマジェットによるSiウエファ上の微細パターン加工について主に研究した。 前者においては、走査型ラジカルジェット装置を開発し、酸素流量、ラジカル源の走査速度、繰り返し回数などが、親水化パターンプロファイルに及ぼす影響を実験的に調べ、その結果を総合的に考察し、走査型マイクロプラズマプロセスにおけるラジカル誘起反応の特徴と制御の可能性を検討した。今回開発した試作機を用いて、走査速度5mm/sにおいて親水化幅400μm、水滴接触角40度の局所親水化が可能であった。 後者においては、反応性マイクロプラズマジェットエッチング装置へのシースガスの付与による熱、反応種の移動制御の可能性について実験的に検討した。シースガスはプラズマの周囲を冷却すると考えられるが、プラズマから基板に移動する熱量(13W以上)はシースガスの基板冷却能よりも大きく、プラズマ照射部温度への影響は少ない。シースガス(16℃)の導入により大気からの水、酸素の混入が抑制され、エッチング生成物の基板近傍からの除去も促進されため、基板表面の残留堆積物SiOxが低減できた。シースガスを更に低温(-40℃)にすると、フッ化物の再堆積が確認された。
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Research Products
(19 results)