2004 Fiscal Year Annual Research Report
サイクル域光パルスによる巨大加速度系の創出と吸収領域新規異常光学現象の探索
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15656015
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森田 隆二 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30222350)
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Keywords | サイクル域光パルス / 超広帯域コヒーレント光波 / 自己位相変調 / フィードバック位相補償 / スペクトル干渉 / 搬送波・包絡波位相 / フォトニック結晶ファイバー / テーパーファイバー |
Research Abstract |
本年度は、サイクル域光パルスに関する以下の成果を得た。 1)自己位相変調効果を用いて、1オクターブを超える超広帯域スペクトル(460-1060nm)を有する光パルスを発生し、研究者らが独自に作製した、変形スペクトル干渉位相電場再生システムおよびフィードバック位相補償システムによるフィードバック位相補償を行うことにより、2.8fs,1.5サイクルのフーリエ変換限界光パルスの発生に成功した。これは、スペクトル位相が決定された可視・赤外領域における世界最短パルスである。 2)サイクル域の光パルスと物質の相互作用を考える場合、搬送波・包絡波位相の制御が重要となる。基本波・第2高調波自己位相参照干渉スペクトル測定装置、位相ロックループを用いて搬送波・包絡波位相を安定化した超オクターブ帯域3.3fs,1,7サイクル光パルスの発生に成功した。これは、搬送波・包絡波位相が安定化された世界最短パルスである。 3)微細構造ファイバーであるフォトニック結晶ファイバー中にフェムト秒光パルスを伝播させることにより、620-945nm超広帯域スペクトルを発生させ、変形スペクトル干渉位相電場再生システム、フィードバック位相補償システムを組み合わせたフィードバック位相補償を行い、フォトニック結晶ファイバーからでは世界最短の5.8fs(2.3サイクル)の高繰り返し光パルスの発生に成功した。 4)フェムト秒レーザーと走査トンネル顕微鏡を結合させ、フェムト秒時間分解トンネル電流の測定に成功した。この測定には、時間遅延を変調したフェムト秒パルス対を用い、試料としては低温成長GaNAsを用いた。試料は、653fsと55.1psの2つの高速緩和過程を示し、これらの結果は、従来のポンプ・プローブ法による光学測定の結果と一致し、本測定法の妥当性を示している。
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Research Products
(5 results)