2003 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー治療を目指したフェムト秒レーザーパワーの光ファイバ伝送の研究
Project/Area Number |
15656020
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小原 實 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90101998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 恒憲 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (30338199)
津田 裕之 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90327677)
神成 文彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40204804)
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Keywords | フェムト秒レーザー / 光ファイバ伝送 / 自己収束 / 自己位相変調 / レーザー治療 / 2光子励起PDT / ガンのレーザー治療 |
Research Abstract |
本研究では光ファイバの曲げに独立に集光性を向上させる向上させるためにガウス分布に近いビームプロファイルを保つことに重点をおき、かつ100fs-1psのパルスをメートルオーダーの柔軟な光ファイバで伝送する方式を確立することを目的に研究を行った。得られた結果を纏める。 (1)コア径200μmの長さ90cmの石英系GI型ファイバにアップチャープ、ダウンチャープの500fs、1psのパルスを伝送させた。入力チャープがアップチャープの場合には、出力パルスは約2ps以上伸張した。入力パルスがダウンチャープの場合には出力パルス広がりはアップチャープの場合よりも減少した。入力1ps、ダウンチャープ、34μJにおいて、900fs、11μJの出力パルスが白色光を発生せずに得られた。 (2)GI型ファイバ出力は空間的なモード分布が中心に集まっており、最低次のガウスモードに近いものとなっている。この結果より、GI型ファイバ出力光は高い集光性を期待できる。 (3)R=20cm,180deg.に屈曲させた時のGI型ファイバの出力ビーム品質は、最低次モードに近いプロファィルを維持しており、屈曲においても集光性が劣化しなかった。 (4)実験により得られた900fs、11μJのパルスに対して、集光した時の集光径とピーク強度との関係を見積もった。我々の目指す光線力学的治療における光感受性物質の多光子励起に必要なピーク強度は約10^<11>W/cm^2程度であるが、コア径の半分の100μmの集光径において、10^<11>W/cm^2のピーク強度が得られる。この結果より、光線力学的治療などの内視鏡応用に十分適用できるピーク強度をGI型ファイバ出力より得られる可能性が示された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] M.Terakawa, M.Ogura, M.Obara: "In vitro gene transfer by the application of laser induced stress wave"SPIE Proc.Imaging, manipulation and analysis of biomolecules, cells, and tissues. 5322(in press). (2004)