2003 Fiscal Year Annual Research Report
物理的除去加工と化学的除去加工を併用した3次元マイクロ構造形成法に関する研究
Project/Area Number |
15656039
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
森田 昇 富山大学, 工学部, 教授 (30239660)
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Keywords | 摩擦力顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / 集束イオンビーム / 化学エッチング / 単結晶シリコン / 加工用カンチレバー |
Research Abstract |
本研究では,摩擦力顕微鏡機構および集束イオンビームによるナノスケール機械加工と化学エッチングを併用した3次元微細構造形成について検討した.摩擦力顕微鏡機構や集束イオンビームを利用して微細加工した単結晶シリコンをKOH水溶液等でエッチング処理すると,加工部がマスキング作用を示し微細構造を形成することができる.本研究では,加工条件によりマスキング作用の強弱を制御し,微細構造の高さの制御について検討した.さらに,これを利用して3次元微細構造の形成を試みた. 摩擦力顕微鏡機構によるナノスケール加工時の垂直荷重,走査線送り量および加工回数を変化させることで,加工部のエッチングレートが変化することを明らかにした.これによって生じる微細構造の高さの差は,加工時に形成される加工変質層の密度や幅に依存し,それがエッチングにより消滅するまでの時間差によって生じる.また,この差はKOH水溶液濃度によって大きく異なることを明らかにした. 集束イオンビームによるナノスケール加工時のドーズ量,ドットピッチを変化させることで,加工部のマスキング作用の強弱を制御できることがわかった.また,集束イオンビームにより形成されるマスク層は,試料内部で形成されることを明らかにした.さらに,ドットピッチを小さくすることで照射イオンが均一に広がり,平滑な微細構造を形成することができることがわかった. 以上の結果を応用して,加工条件により微細構造の高さを制御し,3次元微細構造を形成できることを示した.
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