2004 Fiscal Year Annual Research Report
数値流体力学とMR血流データとを用いた高精度血管セグメンテーション法の開発
Project/Area Number |
15656051
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渡部 正夫 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30274484)
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Keywords | Level set method / Medical imaging / Computational fluid dynamics / Segmentation / Inverse poblem / Magnetic Resonant Angiography / Phase contrast / Lattice Boltzmann |
Research Abstract |
1.磁気共鳴位相コントラスト血管撮像法(MR-PCA)において,数値流体力学の手法を用いることにより,得られた血流流れ場を修正すると共に,より高精度の血管形状の認識・輪郭抽出を行うための手法を提唱し,高制度化をはかった。特に本手法は初期の血管セグメンテーションに精度が依存するために,より高精度化をはかるため,レベルセット法を用いた三次元医療イメージングの輪郭抽出において,閾値法に基づく手法を検討した.レベルセット法の中で適用例の多い再初期化法と測地的動的輪郭法とを組み合わせることにより,再初期法の堅牢性・収束性の良さと,測地的動的輪郭法の解曲面の平滑性とを併せ持つ手法を開発した.この手法のパラメータ強度を調査するために,MRデータのみならず,毛細血管データにも適用し複雑血管形状を抽出した.血管壁認識力の高い再初期化法と血管壁再構成力の高い測地的動的輪郭法との混合を単一のパラメータで制御することが可能であることを認識した.さらに,測地的動的輪郭法の特徴を生かすことにより,従来は画像幾何より求められていた血管の管径・曲率等の特徴値をレベルセット関数を用いて解析的に求める手法を提唱した. 2.複雑な3次元血管内の血流をシュミレートするためには,単純な境界条件と並列化の容易さが要求される.そこで,血流流れソルバを従来の差分法から格子ボルツマン法へと改良するための検討を行った.特に境界条件の影響を調査するために,bounce back法とMaireらの修正bounce-back法とを比較し,比較的高レイノルズ数における安定性,精度に関して評価を行い,比較的少ない計算格子数を用いて境界を記述することが可能であることを確認した.
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Research Products
(1 results)