2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15656063
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
雉本 信哉 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (30204861)
|
Keywords | すべり軸受 / 準能動型 / 可変構造の軸受メタル / 圧電素子 |
Research Abstract |
すべり軸受は負荷能力が高い,耐衝撃性・振動減衰性に優れるなどの特性を持ち,回転機械の軸受として広く使われている.現在,すべり軸受の安定性向上のための研究が多く存在するが,それらは固定形状の軸受メタルを用いた軸受を対象としており,実時間における作動条件の変化に対応できないという問題がある.このような固定形状の軸受メタルを用いたすべり軸受支持のロータでは振動制御が困難な運転状況下において,可変構造の軸受メタルをもつ準能動型すべり軸受を用いた有効な振動制御法を検討する.その第一段階として,本研究では軸受すきまを任意形状に変形可能な軸受の試作を行った. まず,軸受形状を任意の形状に変形可能な軸受メタル変形装置を試作した.具体的には,厚さ1mm,リン青銅製の柔軟な軸受メタルの周方向に微小位置決め制御が可能な積層型圧電素子を等間隔で12個配置した.また,調整ネジにより積層型圧電素子が軸受メタルに接するように位置調整が出来るようにした.軸受メタルの変形方法はPCからDA変換ボードを用いて変位制御信号を出力し,パワーアンプにより電圧増幅して圧電素子に印加することにより実現した.このときの変位制御信号は,変形させようとする軸受形状をフーリエ級数により表現し,各積層型圧電素子の位置の変位を求め,予め測定した各積層型圧電素子に印加される電圧とそれによる変位との関係から求めている. 次に,今回試作した軸受メタル変形装置の性能評価をおこなうために軸受メタル変形量測定装置を作成した.具体的には,ステッピングモータを用いて非接触式変位センサを軸受メタル内面に沿って一定角速度で回転させる装置を作成した.このときの回転制御にはRT-Linuxを用いた.非接触式変位センサの出力は1.8°毎にAD変換ボードによりPCで取得した.この装置により,積層型圧電素子による軸受メタルの変形を確認した.
|
Research Products
(1 results)