2003 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ開口レーザプロセシングによる二次元フォトニック回路の研究
Project/Area Number |
15656089
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
津田 裕之 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90327677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 實 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90101998)
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Keywords | サブ波長デバイス / 回折光学素子 / フレネルレンズ / ナノフォトニクス / 微細加工 |
Research Abstract |
微細構造表面技術を用いて光を操作する方法は、近年の微細構造加工の技術の目覚しい進歩により、大きな関心が寄せられるようになった。我々は、光の波長よりも短い格子定数Λで格子状に配列されたサブ波長ピラー構造によって等価屈折率を制御する、回折光学素子を提案する。通常の回折光学素子は、多数回のエッチングによる階段状構造によって光の位相を制御するが、本方式では、ピラー径で等価屈折率を制御するため、一度のエッチングで作製できることが特徴である。また、任意の等価屈折率分布を構成できるため、ホログラムや回折格子等あらゆる素子に適用可能である。 今年度は、サブ波長ピラー構造を利用するフレネルレンズを設計・製作した。設計波長1.55μm、素子材料Si(屈折率3.48)、格子定数0.45μm及び0.75μm、ピラー高さ1.21μmで固定した。有効径1.8mm、焦点距離20mmの平凸フレネルレンズを設計し、各格子点における屈折率分布を求め、1次元周期構造の有効媒質理論を2次元周期構造に応用し、ピラー径と等価屈折率とを関係付けた。これを用いて中心よりn番目のピラーについて、最適なピラー径を計算することを繰り返して素子の設計し、製作を行った。格子状ピラーが、ほぼ所望したアスペクト比で配列されていることをSEM写真により観察した。実際に平行光を入射し、レンズの焦点での強度分布を撮影し、良好な結像特性が得られることを確認した。 来年度は、材料を透明な石英に変えて可視光用にも展開するため、石英基板のエッチング条件を明らかにするために、ナノスケールテストパターンを作製した。
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Research Products
(1 results)