2003 Fiscal Year Annual Research Report
光周波数シフト形フォトニックネットワークに関する研究
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15656091
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
中川 清司 山形大学, 工学部, 教授 (90282235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 勝美 山形大学, 工学部, 助手 (60302303)
近藤 和弘 山形大学, 工学部, 助教授 (10312753)
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Keywords | 光通信方式 / ネットワーク / 交換 / 光デバイス / ルーチング / 波長多重 / 光周波数 / 光周波数シフタ |
Research Abstract |
情報社会の多様なマルチメディア通信サービスのトラヒック変動への対応やネットワーク信頼度の向上をはかるため,効率的な光パス・ルーチング技術の研究が重要な課題である。高密度波長分割多重(WDM)通信ネットワークの光パス・ルーチングを行う光ノードでは,光電気(OEO)変換型スイッチを構成する方法が最も一般的である。しかし,高速処理LSIがボトルネックとなり,しかもドロップ回線よりも通過トラヒックが大部分の場合が多く,ノード処理の遅延時間増大やコスト増加などの問題があった。これを解決するため,光周波数シフタを用いたフォトニック・ノード構成法と,光パスのルーチング技術に関して研究を行った。 提案した光周波数シフタを用いたフォトニック・ノード構成は,ビットレートに対する柔軟性が高く,中規模DWDM(高密度波長多重)ネットワークへの適用効果が高い。このようなフォトニック・ノード構成に用いる光周波数シフタとしては,従来音響光学(AO)素子を用いおり,不要波の抑圧レベルは非常に高いが,周波数シフト量は,100MHz〜1GHzであり,チャネル当り1〜40Gbit/sの超高速光パスをスイッチングすることは困難であった。そこで,電気光学効果(EO)素子であるニオブ酸リチウム(LN : LiNbO3)を用いた光周波数シフタについて検討し,周波数シフト量を10〜40倍以上に拡大できることを明らかにした。また,光ノードで波長変換を行うバーチャル波長パス(VWP)のリンク故障に対する自己回復(セルフ・ヒーリング)特性に関して各種ルート探索法を提案し,その評価を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yu Sasaki, Kiyoshi Nakagawa, Katsumi Takano, Kazuhiro Kondo: "Self-Restoration Properties of VWP Networks by Spare Wavelength Optimization"Proceedings of the 8th Optoelectronics and Communication Conference (OECC' 2OO3) ACTA OPTICA SINICA. Vol.II Vol.23,Supplement. 751-752 (2003)
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[Publications] Katsumi Takano, Eiji Matsumoto, Kiyoshi Nakagawa: "Transmission Bandwidth Expansion of SI-POF Using WDM-Pulse-Position Modulations"Proceedings of the 8th Optoelectronics and Communication Conference (OECC' 2003) ACTA OPTICA SINICA. Vol.II Vol.23,Supplement. 550-551 (2003)
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[Publications] 高野勝美, 湯本貴之, 中川清司: "周波数シフタとEDFAを含む光リング回路における光フィルタ帯域・離調の光パルス周回数限界への影響"2004年電子情報通信学会通信総合大会講演論文集. 通信・2. 333 (2004)
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[Publications] 高野勝美, 佐場野多賀彦, 中川清司: "AWGを用いた空間フィルタ処理型光単側波帯変調におけるアレイ導波路-スラブ導波路間結合効率の抑圧スペクトルへの影響-"2004年電子情報通信学会通信総合大会講演論文集. エレクトロニクス・2. 250 (2004)
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[Publications] 坂本憲弘, 中川清司, 高野勝美: "光ファイバ非線形性による搬送波抑圧型光単側波帯信号劣化の検討"レーザー学会学術講演会第24回年次大会講演論文集. 169 (2004)