遮水性や隔離性の定量化を目的とする難透過性地盤の流体移動特性の高精度評価技術の創出

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15656116
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 江崎 哲郎 九州大学, 工学研究院, 教授 (40038609)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 周 国云 九州大学, 工学研究院, 助手 ; 三谷 泰浩 九州大学, 工学研究院, 助教授 (20301343)
• Keywords: 難透過性材料 / 透水試験 / 透気試験 / 不飽和透水試験

Research Abstract

本研究は,開発した汎用室内透水試験装置用いて,従来では不透水とされてきた10^<-7>cm/s以下の透水係数を有する粘性土,コンクリート,遮水性アスファルトコンクリート,ベントナイト混合土などに対して地盤材料が有する透過特性のみならず,地盤材料の構造的な特徴(空隙率,固結や未固結),力学的特性(強度)などに応じた試験条件,適切な試験法を設定し,その定量的評価を試みることを目的とする.
今年度は,難透過性地盤材料の透過性評価の場合には,流量が極めて小さくなることから,動水勾配が数十〜数百,時には千を超える条件下で試験が行なわれていること,さらには,定常/準定常状態に達するまでに長時間を要することなどの問題点を解決するために,透過流体として水の代わりに気体を用い,難透過性地盤材料の透過性の評価を迅速に行なえる透気試験方法を開発した.そのために,既存の室内透水試験装置に対して,透気および透水試験を実施できるように改良した.試験では難透過性地盤材料として堆積岩を対象に,透気と透水試験,および動水勾配を変化させる実験によるクロスチェック試験を実施し,開発する試験装置と透気試験の有効性を検討した.
さらに透過性が低く間隙率も小さい岩に対して不飽和透水試験を実施する場合には,非定常法により不飽和透水試験を行い,逆解析により関数モデルの構成パラメータを同定する方法が有効であることから、室内不飽和透水試験の開発に先立ち,試験評価に用いる関数モデルと含水状態などの試験条件が不飽和透水係数の評価結果に及ぼす影響を評価するための数値解析手法の開発を行った.

Research Products

• [Publications] Y.MITANI, T.ESAKI, G.ZHOU, Y.NAKASHIMA: "Experiments and Simulation of Shear-Flow Coupling Properties of a Rock Joint"Soil Rock America 2003. 1459-1464 (2003)
• [Publications] Mikio Takeda, Ming Zhang, Tetsuro Esaki, Yasuhiro Mitani: "Effect of anisotropy and heterogeneity of rock mass on in-situ permeability tests"ISRM2003- Technology Roadmap for Rock Mechanics, South African Institute of Mining and Metallurgy,2003. 1195-1198 (2003)