2003 Fiscal Year Annual Research Report
HDDR処理により超微細結晶粒化したマグネシウム合金の高機能特性
Project/Area Number |
15656168
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡田 益男 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80133049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀川 厚則 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90292242)
高村 仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30250715)
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Keywords | 水素 / HDDR現象 / マグネシウム合金 / 結晶粒微細化 / AZ31 |
Research Abstract |
マグネシウム(Mg)合金は、その軽量性に加えて、比強度、比剛性、電磁遮蔽性、リサイクル性に優れることから、国内ではプラスチックの代替品として、電子機器の筐体等への応用が急激に増えつつある。しかし、Mg合金はHCP構造であるために、加工性が悪く、さらに成形を付加することは困難である。このような難加工性材料の成形には、超塑性を利用することが一つの有効な方法であると考えられ、より微細な結晶粒径が必要である。現在、Mg粉末を熱間押し出しすると、粉末表面の酸化膜が均一に微細分散し、結晶粒成長が抑制するために、1μm程度の微細結晶粒が達成され、高速超塑性が得られているが、それが限度であり、さらなる結晶粒微細化が熱望されている。本計画では、マグネシウム合金の新しい結晶粒微細化方法として、水素を用いたHDDR法に着目した。これまで予備実験ながら、AZ31現用合金(Mg-3Al-1Zn)について、水素雰囲気中で熱処理を施すことによって、Mgが水素化し、固溶していたAlやZnが析出する不均化反応が得られ、さら雰囲気を強制排気することによって、もとのMg固溶体相に戻ることが、研究代表者によって確認されている。そこで、本年度はMg-Al系に着目し、AZ31、AZ61、AZ91現用合金にHDDR処理を施し、微細組織の変化を調査することを行った。 AZ系合金において、350℃における7MPa水素と引き続き強制排気を行うことにより、HDDR現象が発現し、得られた結晶粒径は0.1〜0.2μm程度のサブマイクロオーダーの組織が得られることが分かった。また合金組成による、得られる結晶粒径に顕著な差は観察されなかった。
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Research Products
(1 results)