2004 Fiscal Year Annual Research Report
酵素包括ゾル-ゲルシリカモノリスマイクロチャネルバイオリアクターの開発
Project/Area Number |
15656212
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川上 幸衛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (70091345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
境 慎司 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (20359938)
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Keywords | ゾル-ゲル法 / シリカモノリス / 有機-無機ハイブリッドシリカ / マイクロバイオリアクター / エステル化 / リパーゼ / 固定化酵素 / 有機溶媒 |
Research Abstract |
内径数mmのPEEKチューブやガラス毛細管,内径数百μmのPEEKSTLチューブの内部に,テトラメトキシシランとメチルトリメトキシシランの1:4混合物を前駆体としたゾル-ゲル法により,プロテアーゼもしくはリパーゼを包括した有機-無機ハイブリッドシリカモノリスをその場形成させた.モノリスは直径数μmの微粒子の集合体からなり85%程度の空隙を有する.この空隙を基質溶液の流路とする固定化酵素マイクロバイオリアクターを構築した. まず,乾燥に伴うシリカの収縮を最小限にするために,種々のゾル-ゲル反射条件,ならびにPFGやPVAなどの添加剤の効果を検討した.その結果,酵素サンプルに当初から安定化剤として添加されているデキストリンをさらに追加添加し,最終量を最適化することによって収縮が防止できることを見出した. つぎに,有機溶媒中におけるプロテアーゼによるグリシドールと酪酸ビニルのエステル交換およびリパーゼによるグリシドールと酪酸からのエステル合成をモデル反応に,同じ固定化酵素ゲル粒子の懸濁回分反応器との比較において,流通マイクロバイオリアクターの性能を検討した.その結果,一定の時間因子においては,マイクロバイオリアクターの反応率は単なる回分反応器の反応率を上回ることが分かったが,マイクロバイオリアクター内の酵素反応速度は基質の液固間物質移動過程によって影響を受けていることが明らかとなった.この効果を回分反応器とマイクロバイオリアクターにおける酵素反応速度の単純なモデル解析によって定量的に表し,マイクロバイオリアクターの性能方程式を決定した. さらに,リアクターの高性能化のために,テトラメトキシシランとジメチルジメトキシシランの混合物を原料とした気相もしくは超臨界相ゾル-ゲル反応によって酵素のシリカ被覆を行い,一層の活性向上がもたらされることを見いだした.
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Research Products
(2 results)