2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15656220
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村川 英一 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (60166270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芹澤 久 大阪大学, 接合科学研究所, 助教授 (20294134)
柴原 正和 金沢工業大学, 工学部, 講師 (20350754)
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Keywords | 界面要素 / 表面エネルギー / 複合材料 / 高温割れ / 延性低下割れ / 最適化 |
Research Abstract |
本研究では、物体の表面間あるいは界面における各種の物理現象、すなわちき裂面の生成、接合による界面の生成、溶接による表面の消滅、摩擦などの現象を記述できる力学的モデルを提案し、それぞれが適応可能な工学的問題と適用限界を明らかにすることを目的にしている。平成16年度においては、以下の研究を実施した。 1.様々な物体の破壊は、その破壊様式よりモードI型(引張破壊)、II型(せん断破壊)、III型(捩れ破壊)に大別される。平成16年度においては、平成15年度に開発したモードI・II型複合界面モデルを用いて、セラミックス系線維強化型複合材料の重ね継手接合体を対象に、引張試験による接合体のせん断強度評価法の解析を行った。その結果、平成15年度の成果として得られた、接合界面の表面エネルギー(約30N/m)を用いて、解析により推定して破壊強度が実験結果と良い一致を示し、本解析法の有効性を明らかにした。 2.発電プラントにおいて幅広く利用されているNi基合金の多層溶接では、ビード下付近において延性低下割れが生じる場合があり、高温延性低下温度域での塑性ひずみの変化がこの割れに影響を及ぼしていることが報告されている。平成16年度においては、平成15年度に開発した高温割れ界面モデルを拡張し、Ni基合金の多層溶接に適用し,加熱厚さ、加熱幅およびパス間温度が延性低下割れの発生および進展に及ぼす影響を明らかにした。 3.狭開先溶接法は、I型の狭い開先を用いて厚板の突合せ溶接を行う溶接法であるが、溶接条件により、梨形ビード割れが発生することが報告されている。平成16年度は、平成15年度に開発した高温割れ界面モデルを、最適化アルゴリズムと統合し、梨形ビード割れを抑制するための、最適な入熱量および溶け込み形状を明らかにした。
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Research Products
(6 results)