2003 Fiscal Year Annual Research Report
海洋事故防止のための緊張ストレスと人的過誤の発生メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
15656222
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福地 信義 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (80039677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
胡 長洪 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (20274532)
篠田 岳思 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (80235548)
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Keywords | 海洋事故 / 緊張ストレス / 人的過誤 / 素因・誘因 / 心理情報プロセス / 環境負荷 / 思考遮断 / 心電図計測 |
Research Abstract |
平常時および事故生起の危機時における人間の行動パターンと心理情報の処理過程を踏まえて、人的過誤の発生過程の解析を行い、これにより人的過誤の発生メカニズムを明らかにするために以下のことを行った。 (1)船舶運航時および海洋土木作業におけるヒヤリ・ハット事故について作業者へのヒアリングにより実態調査を行い、さらに文献調査を行って、事故の潜在要因を収集した。 (2)内航タンカーの荷役時において、作業者の心電図計測を行い、この心拍変動よりスペクトル分析を行って緊張ストレスを算出すると共に、作業タスクのレベルを調べてその相関解析を行った。 (3)非常時における認知心理学上の情報処理プロセスを調べ、人的過誤の素因・誘因となる事象とエラーの種類との関係付けおよび過誤の分類を行った。これにより緊急時の思考遮断も含めた人間の情報処理過程の数理モデルを作成し、船舶の衝突事故における恐怖感による遮断状態の生起、行動能力の低下の状態を推定した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 福地 et al.: "危機時の心理過程と緊張度に基づく海洋事故の生起について"日本造船学会論文集. 193. 109-119 (2003)
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[Publications] 古賀幹生, 福地信義: "船舶の液体荷役の安全性と自動化システムに関する研究(その3)荷役作業負荷軽減効果の評価"西部造船会会報. 107. 127-137 (2004)