2003 Fiscal Year Annual Research Report
ネガティブイメージによる分裂準備帯微小管形成中心の構造解析の試み
Project/Area Number |
15657017
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
峰雪 芳宣 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30219703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐原 一郎 富山大学, 理学部, 助手 (60283058)
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Keywords | 微小管形成中心 / 分裂準備帯 / 加圧凍結 / 電子線トモグラフィー / タマネギ / 超高圧電子顕微鏡 / 細胞分裂面 / 細胞表層 |
Research Abstract |
動物細胞の微小管は中心体を核にして放射状に形成されるのに対し、植物では1点に集中した微小管形成中心(MTOC)が存在しないため、植物細胞での微小管の構築の際には、中心体に代わるどのような構造が植物のMTOCとして働いているのか全く分かっていなかった。蛍光抗体を使った研究から、動物同様植物でもγチューブリンが植物のMTOCと思われる領域に幅広く存在することは知られているが、これらが本当に微小管のマイナス端に存在するのかどうかも不明であった。これらを調べるには、電子顕微鏡レベルでの解析が必要である。加圧凍結法で瞬時に凍結したタマネギ表皮細胞を2軸電子線トモグラフィー法で観察することで、微小管端の形状とその存在様式を検出することが可能になった。そこで、本年度はこの方法で、まず間期細胞の表層微小管について、マイナス端と思える部分の構造を調べた。その結果、動物の中心体で見られるのと似た、γチューブリン複合体と思える構造でcapされた微小管は、細胞表層に単独で存在するものと、他の微小管のそばに存在するものが見つかった。後者は微小管のそばから新しい微小管が枝分かれする時のMTOCの一部と考えられる。前者の微小管端の周りには、予想どおりリボゾームは見られず、リボゾーム排除域の存在が示唆される。現在、リボゾーム排除域の定量的検出方法について試行錯誤中であるが、今回のcap端に2つのタイプがあるという発見は、これら二つのMTOC領域を別の構造があるとして考える必要があることを示唆している。また、本題の分裂準備帯のcap端については来年度解析を予定しているが、間期のcap端とは異なる可能性が考えられ、来年の解析に期待できる。
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Research Products
(1 results)