2004 Fiscal Year Annual Research Report
ORC4変異マウスを用いた個体レベルでの細胞周期研究
Project/Area Number |
15657045
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
浅野 雅秀 金沢大学, 学際科学実験センター, 教授 (50251450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成瀬 智恵 金沢大学, 学際科学実験センター, 助手 (30372486)
橋本 憲佳 金沢大学, 学際科学実験センター, 助教授 (50242524)
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Keywords | 複製開始点認識複合体 / Orc4 / トランスジェニックマウス / 胚性幹細胞 / DNA複製 / 細胞周期 |
Research Abstract |
昨年までにOrigin Recognition Complex (ORC)を構成するサブユニットの1つであるOrc4変異マウスが胎生4.5日目以降にアポトーシスを起こして致死となることを明らかにしたが、今年度はホモ変異胚をレスキューするためにloxP配列で挟んだOrc4遺伝子を導入したトランスジェニック(Tg)マウスの作出を行った。Orc4 cDNAをloxP配列で挟み、マーカー遺伝子としてInternal Ribosomal Entry Siteの制御下にGFPが発現するようにしたOrc4-GFPベクターを作製した。プロモーターにはCAGプロモーターとPGKプロモーターを用いた。まず、HeLa細胞およびNIH3T3細胞に導入して、GFPが発現することを確認した。次に、PGKプロモーター制御下にOrc4が発現するベクターを用いてTgマウスの作出を試みた結果、現在のところ2系統のTgマウスの作出に成功したが、内在性Orc4遺伝子のホモ変異マウスをレスキューするものは得られなかった。導入遺伝子由来のOrc4の発現を成体の臓器別に調べた結果、脳、小腸、筋肉、胸腺、脾臓、精巣では強い発現が確認できたが、心臓、肺、肝臓では弱い発現しか認められず、腎臓ではほとんど発現が認められなかった。内在性のOrc4はこれらの臓器においてほぼ同じレベルで発現していることから、ホモ変異マウスが生存できないのは導入遺伝子の発現が弱いためと考えられた。そこで、さらにTgマウスを作成すると共に、初期胚では導入遺伝子由来のOrc4の発現が十分であり、胚性幹細胞が樹立できる可能性があるので、ホモ変異胚の内部細胞塊培養を試みているところである。Orc4ホモ変異胚性幹細胞が樹立できれば、Creの発現によりOrc4を人為的に欠損させて、細胞周期やDNA複製におけるOrc4の役割を詳細に解析することができる。
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