2003 Fiscal Year Annual Research Report
環境による植物ミトコンドリアゲノムの構造変化とその意義
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15658005
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
平井 篤志 名城大学, 農学部, 教授 (60023470)
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Keywords | タバコ / ミトコンドリアゲノム / 緑葉 / 培養細胞 |
Research Abstract |
高等植物のミトコンドリアゲノムは構造が複雑でサイズが大きく、可変性に富んでいる。これは同じ共生した生物から進化した動物のミトコンドリアと全く異なる。その理由は植物は動くことが出来ないので、あらゆる環境に適応するためであると思い、この仮説を証明するため研究を始めた。 植物は光合成を行い、エネルギーを糖として貯蔵する。この糖はエネルギーが必要な時に分解されミトコンドリアにおける呼吸で効率的にATPに変換される。植物が環境の変化に抗して生存するためにはエネルギーの浪費を最小限にするためATPの変換に微妙な制御機構が必要になる。それを行いやすくするために、植物ではミトコンドリアゲノムが可変性に富んでいると考えている。 これを証明するために、タバコ(Nicotiana tabacum L.cv.Bright Yellow)の緑葉とカルス、さらにBY-2細胞におけるミトコンドリアゲノムの構造を調べた。具体的には3種の細胞から全DNAを抽出し、制限酵素で処理後ミトコンドリアDNAにcodeされている遺伝子rp12をプローブにしてサザンハイブリダイゼーションを行った。結果はrp12をプローブにした場合は緑葉と培養細胞で断片長に差がなかった。すなわちミトコンドリアゲノムのrp12をcodeする部分では両者に変化が認められなかった。来年度は全塩基配列も決定されているのでミトコンドリアゲノム全体にわたる多数の遺伝子を用いて調べていきたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tsuji, H., N.Tsutsumi, T.Sasaki, A.Hirai, M.Nakazono: "Organ-specific expressions and chromosomal locations of two mitochondrial aldehyde dehydrogenase genes from rice (Oryza sativa L.), ALDH2a and ALDH2b"Gene. 305. 195-204 (2003)
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[Publications] Tsuji, H., N.Meguro, Y.Suzuki, N.Tsutsumi, A.Hirai, M.Nakazono: "Induction of mitochondrial aldehyde dehydrogenase by submergence facilitates oxidation of acetaldehyde during re-aeration in rice"FEBS Lett. 546. 369-373 (2003)
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[Publications] Kubo, N., S.Arimura, N.Tsutsumi, A.Hirai, K.Kadowaki: "Involvement of N-terminal region in mitochondrial targeting of rice RPS10 and RPS14 proteins."Plant Sci. 164. 1047-1055 (2003)
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[Publications] Li, Y., K.Ohtsu, K.Nemoto, N.Tsutsumi, A.Hirai, M.Nakazono: "The rice pyruvate decarboxylase 3 gene, which lacks introns, is transcribed in mature pollen"J.Exp.Bot. 55. 145-146 (2004)