2003 Fiscal Year Annual Research Report
all-D型タンパク質の新規機能性の探索と合成系確立の試み
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15658030
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 智久 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教授 (80240901)
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Keywords | ガレクチン / レクチン / 糖鎖 / 分子キラリティー / D型アミノ酸 / ペプチド合成 |
Research Abstract |
本研究では、糖鎖を厳密に認識するレクチン分子をモデルとして、そのキラル認識能についてD型タンパク質の合成およびキラル糖鎖との相互作用解析、複合体のX線構造解析により詳細な相互作用様式を明らかにすることを目的とした。そのため先ず魚類マアナゴ体表粘液に存在する2種のガレクチン(コンジェリンIおよびII)のうちコンジェリンIIについて、グリシンを除く全アミノ酸をD型とするタンパク質の化学合成を行った。コンジェリンIIを、Ac-Serl-Gly35 (C4 fragment),Glu36-Gly68 (C3 fragment),Trp69-Gky104 (C2 fragment),Glu105-Glu135 (C1 fragment)の4つのセグメントに分割して合成を行った。チオエステル基導入のためBoc-Ala-OCH2 Pam 樹脂5g(3.7mmol)にTrt-S-CH2CH2COOBtをカップリング後、各フラグメントの固相合成に用いた。C1 fragment合成のためBoc-D-Glu(OBzl)、他の(C2〜C4)fragment合成のためBoc-Glyを導入した。それぞれの収率は58%および40%(アミノ酸分析より)だった。次に各フラグメントについて、Boc法による固相合成を行った。C4フラグメントのアミノ末端をアセチル化し、その他のフラグメントはFmoc基で保護している。C1およびC2フラグメントについては半手動合成、C3およびC4フラグメントについてはABI-433ペプチド合成機により合成した。今回、すべてのフラグメントについての合成を終えた。それぞれカップリング後の樹脂の一部を、無水フッ化水素処理(スカベンジャーとしてアニソールとエタンジスレイトールを含む)により、脱樹脂、脱保護を行い、エーテルで洗浄後、水-アセトニトリル-トリフルオロ酢酸で抽出した。抽出物について逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で純度を確認後、各溶出ピークについて飛行時間型質量分析計(Tof-MS)により確認した。その結果、いずれのフラグメントもメインピークが目的のものと分子量が一致した。このことから、今回の合成がうまくいったことを確認した。しかしながらC1 fragmentは収量が少なかったため再度合成を行ったが、ABI-433ペプチド合成機では、途中で完全にストップしたため、マニュアルによる固相法により再度おこなった。現在C1 fragmentの精製およびBoc化をすすめ、チオエステル法よるフラグメント縮合をおこなっている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 白井剛, 塩生-光山クララ, 小川智久: "加速進化による蛋白質機能・構造の変化 魚類ガレクチンを例にして"蛋白質核酸酵素. 48. 1913-1919 (2003)
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[Publications] Chijiwa, T., Hamai, S., Tsumouchi, S., Ogawa, T., Deshimaru et al.: "Interisland mutation of a novel phospholipase A_2 from Trimeresurus flavovirisdis venom and evolution of crotalinae group II phospholipase A_2"Journal of Molecular Evolution. 57. 546-554 (2003)
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[Publications] Chijiwa, T., Yamaguchi, Y., Ogawa, T., Deshimaru et al.: "Interisland evolution of Trimeresurus flavovirisdis venom phospholipase A_2 isozym"Journal of Molecular Evolution. 56. 286-293 (2003)
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[Publications] Ogawa, T., Yonemaru, S., Naganuma, T., Hirabayashi, J., Kasai, K., Muramoto, K.: "Strong Induction of Apoptosis of T Cell Lines by Conger Eel Galactins"Biomolecular Chemistry -A Bridge for the Future-. 134-137 (2003)
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[Publications] Ogawa, T., Shirai, T., Shionyu-Mitsuyama, C., Yamane, T., Kamiya, H., Muramoto, K.: "The speciation of conger eel galectins by rapid adaptive evolution"Glycoconjugate Journal. 19. 451-458 (2004)
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[Publications] Yoshimi, K., Shoji, M., Ogawa, T., Yamauchi, A., Naganuma, T., Muramoto, K., Hanada, S.: "Microstructure and Orientation Distribution of Aragonite Crystals in Nacreous Layer of Pearl Shells"Material Trans.. In press.
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[Publications] Ohno, M., Ogawa, T., Oda-Ueda, N., Chijiwa, T., Hattori, S.: ""Accelerated evolution of snake venom gland isozyme", In Perspectives in Molecular Toxinology"Jhon Wiley & Sons, Ed by A. Menez. 14 (2003)