Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 徹 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (60209971)
KANG Donhyug 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 外国人特別研究員
TANG Yong 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 外国人特別研究員
佐藤 正典 本多電子株式会社, 技術本部・部長
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Research Abstract |
医療用超音波診断装置を耐圧容器に入れた水中音響カメラを製作し海洋生物を至近距離から観察し,生物の形状,姿勢,骨格、体内器官,行動などを定量的に測定する無侵襲の生物計測手法の開発を目的とした。 1.水中生物観測システムの製作 音響カメラは周波数3.5MHzの192本の音響ビームを持つ医療用超音波診断装置を耐圧容器に収容し,レンジ24〜100cm,幅90度のファン形の探知範囲を実現した。表示はBモード画像(断層画像)およびMモード画像(エコーグラム)で距離減衰を補正し,256階調のモノクロ画像としてCRTにディスプレイするとともにNTSCビデオ信号として出力し,300mの水中ケーブルを用いて陸上装置に伝送した。 2.水槽飼育生物の音響画像の解析 音響カメラを用いて水槽飼育生物の音響画像を取得した。音響画像からは生物の外形やサイズ,体内の脊椎骨,浮袋,肝臓,生殖腺等の形状が測定され同時に観察した光学画像や解剖による計測結果と比較した。特に有表魚であるサンマ,チカ,スケソ,ウスメバル,マアジ,などは脊椎骨とともに浮袋が良く現れた。さらに音響断層画像を多数得ることにより,生物の3次元形状を復元した。 3.現場における海洋生物の音響画像 北海道南茅部町の水深12mの海底に設置した音響カメラを用いて6昼夜の音響画像を記録した。昼間は主にイカシワナゴ,ホッケ,アイナメなどの魚類が音響カメラと光学カメラと両方に記録された。夜間はたくさんの生物が音響画像に記録された。特に昼間は見られなかったヨコエビや動物プランクトンの群れが間歇的に出現した。
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