2003 Fiscal Year Annual Research Report
波長組成可変制御型の発光ダイオード擬似太陽光光源システムの開発
Project/Area Number |
15658069
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
富士原 和宏 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30211535)
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Keywords | 発光ダイオード / 擬似太陽光 / 波長組成 / 光源 / 光植物学 / 分光エネルギー分布 |
Research Abstract |
本研究の第一の目的は,市販されている種々のピーク波長の発光ダイオード(LED)を用い,地表面における太陽光の波長組成に近い光を照射可能で,かつ種々の波長域範囲の照射光強度を独立して動的に可変制御できる光源システム,すなわち波長組成可変制御型の擬似太陽光光源システムのプロトタイプを試作・開発することにある。 本年度は,波長組成可変制御型のLED擬似太陽光光源システムのプロトタイプの完成に向けて,ハードウエア構成の主要部分であるLEDアレイ部および電力供給システム部の試作・開発を行った。その内容は次の通りである。(1)ピーク波長が異なるLEDを27種選定して入手した。最短のピーク波長用としては,395nmのLEDを,最長のピーク波長用としては970nmのLEDを用意した。それ以外には,両波長間を可能な限り等間隔に補えるようなピーク波長のLEPを選定して入手した。これにより,可視光域および近赤外線の前半までにあたる390nmから1000nm程度の波長範囲をカバーできるようになった。(2)それぞれのピーク波長のLEDに発光最低電流,定格電流および最大許容電流を供給してそれぞれの波長組成(分光エネルギー分布)を測定した。(3)測定したLEDの分光エネルギー分布測定値を基に,地表面における太陽光の分光エネルギー分布に近いものが照射光として得られるように一枚の基盤に設置すべく,各ピーク波長のLEDのおよその整数比を決定した。(4)各LEDをその整数比で,ユニバーサル基盤上に設置したLEDアレイモジュールへの電力供給システム,すなわち各ピーク波長のLEDへの供給電流を独立して動的に制御するためのコンピュータシステムの一部としての電力供給システムの構成を決定し組み立てた。現在は,ピーク波長のLEDへの供給電流を独立して動的に制御するためのコンピュータシステムの基本ソフトウェアの製作を開始している。
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