2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 巌 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (30226493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 晶世 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (70361110)
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Keywords | シクロデキストリン / フェロセン / メチルレッド / ピレン / 超分子 / ナノ集合体 / リポ酸 / 胆汁酸 |
Research Abstract |
平成16年度は,シクロデキストリンの化学修飾体による超分子型ナノ集合体の作製について,前年度の結果を基に,フェロセン修飾シクロデキストリン,メチルレッド修飾シクロデキストリン,ピレン修飾シクロデキストリンを用いた検討を行った.フェロセン修飾シクロデキストリンおよびメチルレッド修飾シクロデキストリンについては,これらのDMSO濃厚溶液を緩衝液中に注入することによるナノメートルスケールの集合体形成を試みた.種々の条件下(注入溶液濃度,注入速度,緩衝液体積,緩衝液濃度,温度,pH)で試みたが,いずれも目視で観測される大きさ,すなわちμmスケールの集合体が得られるのみであった.これらの巨大集合体を0.45μmのポアサイズの濾過膜にて除去した後の溶液中には,しかしながら,微量ながらもナノスケールの集合体が形成されていることを蛍光分光法およびNMR分光法にて確認した.ピレン修飾シクロデキストリンについては,種々のスペーサーを検討した結果,取りアミンスペーサーを導入したものが,NMR分光法での解析により,多量の2〜数分子の集合体を形成していることが確認できた.この応用として,トリプトファン誘導体の光学異性識別と重炭酸イオン検出系を試み,ピレン修飾シクロデキストリンがトリプトファン誘導体の光学異性識別と重炭酸イオン検出に有用であることを見いだした.さらに,界面における集合体機能を調べる目的で,リポ酸修飾シクロデキストリンを金表面に多数吸着させ,界面におけるナノスケールの集合体を作製し,胆汁酸誘導体の電気化学的検出が可能であることを見いだした.
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Research Products
(2 results)