2004 Fiscal Year Annual Research Report
タイトジャンクション構成分子Claudinを標的とした新規吸収促進戦略の確立
Project/Area Number |
15659041
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
近藤 昌夫 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (50309697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 善照 昭和薬科大学, 教授 (70175131)
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Keywords | tight junction / claudin / in situ loop / C-CPE |
Research Abstract |
本年度は、昨年度の結果を踏まえ、C-CPEの吸収促進作用におけるClaudin-4の関与を検証した。 CPEはC末30アミノ酸を介しでClaudinと相互作用することが報告されていた(JBC,1991)。そこでCPEのC末アミノ酸16、30アミノ酸を欠損させたC-CPE303,C-CPE289を作成し、吸収促進活性およびClaudin-4との相互作用を検討した。分子量4000のデキストランをモデル薬物として用いたラット腸管ループ法によって変異型C-CPEの吸収促進活性を評価した。C-CPEは0.1mg/mlの処理で、無処理群の約20倍の吸収促進活性を有していたが、C-CPE303、C-CPE289は0.2mg/mlの濃度においても吸収促進活性は観察されなかった。ラット腸管溶解液を調整しNi-resinを用いたpull down assayを行ったところ、C-CPEではclaudin-4が沈降画分に検出されたのに対して、C-CPE289、C-CPE303ではclaudin-4の沈降は観察されなかった。ヒト腸管上皮細胞Caco-2細胞の単層膜培養系を用いて、transepithelial electric resistance(TER)を指標に上皮細胞層のバリアー機能に対する作用を検討したところ、C-CPEは濃度依存的、時間依存的にTERの低下作用を示していたが、C-CPE289、C-CPE303ではTERの低下作用は観察されなかった。Caco-2細胞の溶解液を用いたpull down assayにおいても、C-CPEとclaudin-4の相互作用は観察されたのに対して、C-CPE289およびC-CPE303では相互作用は認められなかった。 以上の結果より、C-CPEの吸収促進活性にはclaudinとの相互作用が関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)