2003 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内分子架橋法を利用した新たな機能的遺伝子クローニング法の開発
Project/Area Number |
15659066
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
荒瀬 尚 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10261900)
|
Keywords | cDNAライブラリー / レトロウィルス / リンパ球 / 細胞内分子架橋 / リン酸化 / シグナル伝達 / エストロジェンレセプター / タモキシフェン |
Research Abstract |
私どもは、新たな機能的遺伝子クローニングシステムとしてNACS法(NFAT Activating Molecule Cloning System)を開発した。本研究では、NACS法の応用法を開発することによって、新たな細胞活性化機構、細胞分化機構の解明を目指し、それを基にヒト疾患遺伝子を明らかにすることを目的としている。NACS法では、ランダムプライマーで作成したcDNAライブラリーとCD8分子の細胞外領域とのキメラが作られるライブラリーを作製することになるため、cDNAライブラリーの質が、決定的に重要である。そこで、本年度ではまず、cDNAライブラリーの質を高めるために、cDNAの合成条件を検討した。今までのライブラリーでは、cDNAの合成長が長過ぎるために、翻訳開始点より上流からCD8とのキメラになっているクローンが多く、そのために、目的の遺伝子がクローニングできない欠点が認められた。そこで、cDNA合成の際に、ランダムプライマーの濃度を通常の50倍程度にすることにより、比較的小さいサイズのCD8キメラライブラリーを作成することに成功した。実際、新たに作成したライブラリーでスクリーニングすることにより、今までにクローニングできなかったCD3ζ等の既知のITAMを有する分子のほか、新たな4回膜貫通型の活性化制御分子をクローニングすることに成功した。そこで、次年度では、今回確立した、ライブラリー作成方法を基に、エストロジェンレセプターとのキメラライブラリーを作成することにより、転写因子等のをクローニングできる細胞内分子架橋法を利用した新たな機能的遺伝子クローニング法の確率を目指す。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Lodoen, M.: "NKG2D-mediated natural killer cell protection against cytomegalovirus is impaired by viral gp40 modulation of retinoic acid early inducible 1 gene molecules."J.Exp.Med.. 197・10. 1245-1253 (2003)
-
[Publications] Arase, N.: "IgE-mediated activation of NK cells through Fcγ RIII."J.Immunol.. 170・6. 3054-3058 (2003)
-
[Publications] Sakurai, D.: "FcεRIγ-immunoreceptor tyrosine-based activation motif is differentially required for mast cell function in vivo."J.Immunol.. 172・4. 2374-2381 (2004)
-
[Publications] Shiratori, I.: "Activation of Natural Killer Cells and Dendritic Cells upon Recognition of a Novel CD99-like Ligand by Paired Immunoglobulin-like Type 2 Receptor."J.Exp.Med.. 199・4. 525-533 (2004)
-
[Publications] Arase, H.: "Specific recognition of virus-infected cells by paired NK receptors."Rev.Med.Virol.. (in press).