2003 Fiscal Year Annual Research Report
医療面接及び身体診察に貢献する模擬患者養成に関する研究
Project/Area Number |
15659121
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伴 信太郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (40218673)
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Keywords | 模擬患者 / 医療面接 / 身体診察 / 養成 / 全国調査 |
Research Abstract |
【SP(模擬患者)養成】 下記の諸活動を行い、そのつど振り返りを行い記録し、模擬患者養成プロセスを記録した。 ・定例(×1/月):1.SPトレーニング,2.SP参加型医療面接セミナー(学生・研修医対象) ・OSCE3回、研修医オリエンテーションでのSP参加型医療面接実習、4年生対象医療面接実習3回、その他、依頼を受けた外部の医大、看護大での医療面接実習。 【身体診察に協力することに関する意識調査:パイロット研究】 「SPさんの持つ身体診察に対するイメージ」を明らかにするために、40代、60代の年代別2グループ(各4名、女性)にグループインタビューを行い、逐語録を作成し質的に分析した。 (結果)「身体診察の演習は必要」、「身体診察中の言葉がけが重要」、の意見が両グループよりあった。60代の身体診察に対する"姿勢"は「肯定的」、"抵抗感"は「あまりない」、40代ではそれぞれ「否定的」、「ある」であった。"許容部位"では40代は頭頸部、上肢、下腿は許容で背部は条件付き許容で、60代の方は範囲が広がり、頭頸部、上肢、下腿、背部は許容、胸部、腹部は条件付き許容であった。"学習者の性別"の影響は60代「ない」、40代「ある」であった。以上より、個々のSPに配慮すればSPが身体診察を含む面接場面に参加する事は可能であることが示唆された。 【SP養成及び身体診察に関する意識調査のための調査票を作成】 先の質的分析から得られた概念を元に、「SP養成及び身体診察に関する意識調査」のためのアンケートのたたき台を10月に作成し、その後、医学教育学会SP養成委員会の協力を得て調査票の改訂を進めている。今年度中に最終版が作成できる予定である。 【その他】医療面接及び身体診察トレーニング用の診察室とビデオカメラ等の設備を完備した。
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