2004 Fiscal Year Annual Research Report
高精細画像観察によるステロイドパルス療法の分子機構の解明と効果予測システムの構築
Project/Area Number |
15659222
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高柳 涼一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30154917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大中 佳三 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (30325518)
河手 久弥 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (20336027)
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Keywords | ステロイドパルス / AP-1 / 三次元画像 / グルココルチコイド / イメージング / 受容体 / 共焦点レーザー顕微鏡 |
Research Abstract |
ステロイドパルス療法が奏功する分子機構の解明を目的として、昨年度に引き続き、AP-1クラスター形成抑制の分子機構の解析を高精細三次元画像解析システム(ZEISS-META共焦点レーザー顕微鏡/TRIグラフィックプログラム)を用いて解析した。さらに、ステロイド治療の際に臨床上しばしば遭遇する二次無効の分子機構について検討した。ステロイド治療の二次無効はステロイドパルス療法の相反する面を表わしており、この検討により、ステロイドパルス療法が奏功する分子機構の解明の糸口を得ることを期待した。 1.AP-1クラスター形成とその合成ステロイドによる抑制作用:サイトカイン関連遺伝子発現に重要な転写因子の1つであるAP-1(fos/jun)と蛍光蛋白(GFP)のキメラ蛋白はホルボールエステル(TPA)刺激により培養細胞(COS)の核内で数百個の粗なクラスターを形成することを見出していたが、このクラスター形成はメチルプレドニゾロン10^<-6>Mで処理すると、クラスター形成が抑制された。 2.培養細胞(COS)を合成ステロイド(デキサメタゾン10^<-6>M)で7-10日間処理後、グルココルチコイドレセプター(GR)による転写活性可能をルシフェラーゼレポーターで評価すると、処理前の活性の約25-40%に低下した。レポーターアッセイはGRの発現ベクターを導入して行ったので、この低下はGRのdown-regulationによるものではない。また、この現象はアンドロゲンレセプターには認められないので、単なる共役因子のdown-regulationによるものとは考えにくい。今後、その詳細なメカニズムについて高精細三次元画像解析システムを用いて解析する予定である。
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Research Products
(7 results)