2003 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害におけるCRHおよびRhoファミリーGTPasesに関する分子形態学的研究
Project/Area Number |
15659244
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
竹内 義博 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (80188169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 知行 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80236249)
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Keywords | CRH / GTPases / Rhoファミリー / TRH / 年齢依存性てんかん / 発達障害 |
Research Abstract |
1)先ず日齢56のマウスにpentobarbital(50mg/kg)を腹腔内投与して麻酔をかけ、4%paraformaldehydeにて潅流固定を行い、脳を取り出した後固定、クリオメタットにて脳前額断連続凍結切片を作製した。この凍結浮遊切片に対し、抗CRH抗体を用いて免疫組織化学を行い、CRH陽性構造脳前額断連続標本を作製した。 CRHの強い発現がみられた部位としてはparaventricular nuclei, inferior olivary nucleiがあり、medial geniculate nucleus, central nucleus of the amygdala, bed nucleus of the striaterminalis, lateral dorsal tegmental nucleus, lateral parabrachial nucleus, medial vestibular nucleus, ventrolateral medula, nucleus of prepositus hypogrossusには中等度の発現が観察された。 2)特にこれまでの報告と異なる点としては(1)cerebral cortexの陽性細胞が多い。 (2)stratum subependymale ventriculi olfactoriiに強い発現が見られる。 (3)nucleus acumbensで細胞体が認められる一方、substantia nigraではCRHを発現する細胞体を認めない。 (4)dorsal haphe nucleusではCRHの発現はない。 (5)cerebllumでCRHを強く発現する顆粒細胞が認められた。 3)日齢14、28のマウスについても同様の組織学的検討を行っているが、明らかな変化を認めていない。今後、手技を確立して日齢0,2,4,7のマウスについても1)と同様の検討を行い、更にCRHレセプターについても検討しCRHニューロンの発達的変化を観察する。次いで辺縁系を中心にRhoファミリーGTPases(Rac,Cdc42,RhoA)の局在、蛋白発現、pak酵素活性について追究する。
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