2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659247
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
田中 弘之 岡山大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (80231413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 伸介 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (10325110)
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Keywords | 骨形成不全症 / コラーゲン / Bisphosphonate / 遺伝子解析 / DHPLC / ピリジノリン架橋 |
Research Abstract |
本研究は、骨形成不全症の予後判定とBisphosphonateを用いた治療の適応を的確に判断し、過不足のない治療を実現するとともに、いまだに明らかではないBisphosphonateの有効性の分子機序を解明することを目的に計画した。 巨大遺伝子解析の効率化のためには、変異エクソンのスクリーニングが必須であり、そのためにDHPLCを用いたHetero duplex解析を導入しスクリーニング法を確立した。現在までに22家系のOI患者の遺伝子解析を行っており、当院通院中の患者のみならず日本全国より解析の問い合わせを受けるようになっている。DHPLCを用いたスクリーニングの効率は全PCR産物の10%でhetero-dupulex形成が認められそのうちの30%に塩基置換などが確認された。さらに、DHPLCの条件を最適化する必要がある。同定された変異と疾患重症度の関連については従来報告されているように、C端の変異のほうがN端より重症であることが明らかとなった。さらにII型に特異的な変異も同定された。 一方、遺伝子解析の途上で、変異の場所の違いや変異の形の違いを体液中のコラーゲン代謝物によって推測することができるのではないかとの発想にいたった。即ち、重症型ではC端に変異があるためN端に形成されるピリジノリン架橋形成が著しく障害されるはずである。そこで、当院患者尿中のNTxとCTxを同時に測定することによってコラーゲン線維間に形成されるピリジノリン架橋の評価を試みた。その結果NTX/CTX値は0.5で重症型と軽症型を鑑別することが可能であるとの結論を得た。
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