2003 Fiscal Year Annual Research Report
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15659276
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
窪田 和雄 国立国際医療センター, 研究所, 室長 (40161674)
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Keywords | グルコース代謝 / 組織糖濃度 / 腫瘍検出 / 赤外光 / 近赤外光 |
Research Abstract |
腫瘍組織および正常組織の糖濃度と、近赤外光の吸収との相関を調べる実験を行った。AH109A腫瘍をラット皮下に移植、ヒト小細胞肺癌Lu-134Aをヌードマウス皮下に移植し固形腫瘍を作成した。AH109Aは移植1週後、Lu134は3週後に動物を麻酔死させ腫瘍、筋肉、脳、血液を採取した。腫瘍、筋肉、脳は液体窒素にて凍結後、破砕機にて砕きペースト状にし、血液はそのままで血糖測定機により糖濃度を測定した。AH109Aの場合、血糖は120±30mg/dlに対し腫瘍は10±6と極端に低く、筋肉は15±7脳は腫瘍とほぼ同様で、個体ベースで見ると腫瘍が最も低い値を示した。この血液と組織ペーストをクオーツセルに入れ、ハロゲン光の吸収を計測し、糖濃度との相関が得られる波長を調べた。赤外域では9600nm付近で高い相関が見られたが、近赤外域では波長の特定が困難であった。また、赤外域で測定した場合も、最も高い肝臓と腫瘍の吸光度の差は検出できたが、腫瘍と筋肉の差の検出は困難であった。次にLu134について同様な計測を施行した。Lu134においては、腫瘍ペーストを血糖測定器で測定した糖濃度が5±4mg/dlと更に低く、同様に筋肉との有意差は赤外域での測定でも得られなかった。そこで、動物にグルコースを負荷し、腫瘍と正常組織の糖濃度の変化を調べた。血中グルコース濃度を250mg/dl程度に上昇させたところ、筋肉ペーストの糖濃度は26±10程度に上昇し、腫瘍との有意差が得られ計測の可能性が出てきた。今後は、グルコース負荷のタイミングと程度について調べると共に、ヌードマウスのin vivo腫瘍を近赤外域で計測する技術について研究する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Furumoto S, Takashima K, Kubota K, et al.: "Tumor detection using 18F-labeled matrix metalloproteinase-2 inhibitor"Nuclear Medicine and Biology. 30. 119-125 (2003)
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[Publications] Yoshioka T, Yamaguchi K, Kubota K, et al.: "Evaluation of 18F-FDG PET in patients with advanced, metastatic, or recurrent gastric cancer."Journal of Nuclear Medicine. 44. 690-699 (2003)
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[Publications] Kubota K, Yokoyama J, Yamaguchi K, et al.: "FDG-PET delayed imaging for the detection of head and neck cancer recurrence after radio-chemotherapy."European Journal of Nuclear Medicine. 31. 590-595 (2004)
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[Publications] Ishiwata K, Kawamura K, Kubota K, et al.: "Evaluation of O-[11C]methyl-L-tyrosine and O-[18F]fluoromethyl-L-tyrosine as tumor imaging tracer by PET"Nuclear Medicine and Biology. 31. 191-198 (2004)