2004 Fiscal Year Annual Research Report
FDG-PETを用いた動脈硬化に対する画像診断の可能性の検討
Project/Area Number |
15659287
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Research Institution | Foundation for Biomedical Research and Innovation |
Principal Investigator |
中本 裕士 財団法人先端医療振興財団, 映像医療研究部, 主任研究員 (20360844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 攝 財団法人先端医療振興財団, 主任研究員 (40344402)
岡田 知久 財団法人先端医療振興財団, 主任研究員 (30321607)
千田 道雄 財団法人先端医療振興財団, 部長 (00216558)
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Keywords | FDG / PET / 動脈硬化 |
Research Abstract |
PETとCTの融合画像における位置精度が比較的良好であることを前年度報告したが、その内容は学会発表(Academy of Molecular Imaging 2005, Orlando, FL)、および論文発表(Am J Roentgenol 2005)にて公表した。この同日検査にて得られた174人について、大動脈壁(上行大動脈、大動脈弓、上部の胸部下行大動脈、下部の胸部下行大動脈、腹部大動脈)以外にも、頸動脈と大腿動脈の7カ所についてFDGの集積状態をCT画像も参照しながら評価した。男性:女性=88人:86人、年齢は15歳から88歳で平均年齢60歳であった。結果、頸動脈、上行大動脈、大動脈弓、胸部の下行大動脈(上部と下部)、腹部大動脈、大腿動脈の描出はそれぞれ25%,17%,18%,18%,12%,29%,72%であった。性差については、男性の方が女性に比していずれの部位でもFDG集積が見られやすい傾向にあり、大動脈弓(p=0.04)、大腿動脈(p<0.01)では統計学的有意差を認めた。次に虚血性心疾患・脳血管障害の既往がある12人(脳血管障害5人、虚血性心疾患7人)と既往のない群とを比較したところ、前者で描出されやすい傾向があり、頸動脈でその傾向が強かったが、統計的有意差は認めなかった(p=0.30)。最後に喫煙歴と集積について評価した。喫煙歴については、現在の喫煙者、過去喫煙していて現在は非喫煙者、現在・過去共に非喫煙者の3群にわけたところ、現在および過去において喫煙した者では頸動脈、大動脈弓が描出される頻度が高い傾向にあったが、統計学的有意差は認めなかった(それぞれ、p=0.11,p=0.20)。脳血管障害と虚血性心疾患を有する人数をさらに増やして考察する必要があるが、動脈壁の描出が男性に多いのは新しい知見と考えられた。
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Research Products
(1 results)