2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659295
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宮川 周士 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90273648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 大輔 株式会社ニプロ, 総合研究所, 研究員
宮沢 孝幸 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80282705)
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Keywords | PERV / シュードタイプアッセイ法 / ブタ血管内皮細胞 / siRNA / H1 promoter / 糖転移酵素 / 遺伝子導入 / env蛋白 |
Research Abstract |
I.シュードタイプアッセイ法を確立した。 β-galがPERVのウイルス粒子に効率よく取り込まれる事実を基に、ブタの血管内皮細胞にβ-galをレトロウイルスベクターを用いて導入し、上清をPERVに感受性のあるヒトの細胞(293-T細胞)に接種し、β-galアッセイ法により、感染の有無を高感度に検出可能にした。 II.PERVのenv蛋白の性状変化を通じて、レセプターとの適合性に糖鎖が関与しないか検討した。また、人の血清(自然抗体と補体)で不活化されるか否かも検討した。方法は、α1,2fucosyltransferase、α2,6sialyltransferase、GnT-IIIの3種類の糖転移酵素を遺伝子導入したブタ血管内皮細胞(PEC)由来PERVの抗原性および、感染性について検討した。 1.いずれのtransfectantにおいても、α-Gal抗原性は有意に低下した。 2.いずれのtransfactantにおいても、10%ヒト血清添加により感染細胞数は、PECと同様に、有意に低下した。 3.感染細胞減少率は、PECに比してGnT IIIにおいて有意に低下し、ヒト血清に対する抵抗性を示した。遺伝子改変ブタの臓器由来のPERVはヒト血清に対する抵抗性を有することが予想された。 III.siRNAによるPERVの制御 PCR法を使ってH1 promoterを用意し、pBlueに挿入した。次にこのVectorにpCAGGS-GFPをさらに挿入したCassette vectorを作成した。そして、gag領域でPERV間での相同生が高いggから始まる21merに対するsiRNA遺伝子をこのCassette vectorに組み込んだ。現在、確立したシュードタイプアッセイ法を利用し、PERV感染に対する抑制効率を現在検討中であり、50-60%の抑制が期待される。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K Hazama, S.Miyagawa, et al.: "The significance of N-linked glycosylation in pig endogenous retrovirus (PERV) infectivity."Biochem Biophys Res Commun. 310. 327-333 (2003)
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[Publications] T Kurihara, T Miyazawa, S Miyagawa, et al.: "Sensitivity to human serum of gammaretroviruses produced from pig endothelial cells transduced with glycosyltransferase genes."Xenotranspiantation. 10. 562-568 (2003)