2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経幹細胞への染色体部位特異的遺伝子組込み法の開発
Project/Area Number |
15659343
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
岡田 尚已 自治医科大学, 医学部, 講師 (00326828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
卜部 匡司 自治医科大学, 医学部, 講師 (40213516)
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Keywords | アデノ随伴ウイルス / 染色体部位特異的遺伝子組込み / Rep / AAVS1 / 幹細胞 / アデノウイルスベクター / CAR / c-Kit |
Research Abstract |
AAVの二つのコンポーネント(ITR配列とRep蛋白質)を利用し、第19番染色体長腕AAVS1領域に遺伝子を組み込ませる方法の応用開発を推進した。これまでにITR配列連結マーカー発現ユニットを構築し、切り出されたstuffer配列中のITRにRepが結合することによって、第19番染色体AAVS1領域に遺伝子組込みが生ずることを検討した。HeLa細胞を用いて、Southern blot解析によるAAVS1領域の遺伝子再構成とマーカー遺伝子のAAVS1領域特異的遺伝子組込み様式を確認した。 さらに、ITR配列連結マーカー発現ユニットとRep発現誘導カセットを有するアデノウイルスベクターの応用を念頭に、アデノウイルスベクターの幹細胞への吸着を仲介するアダプター分子を開発した。アデノウイルスベクターに親和性のあるCARと幹細胞に発現するc-Kitのリガンド分子である幹細胞因子(SCF)を連結した、可溶性融合蛋白質CAR-SCFを構築し、その効果を検討した。CAR陰性c-Kit陽性の細胞株M07eへのeGFP発現Adベクター遺伝子導入(MOI 50)において、CAR-SCFを培養液に添加することでeGFP陽性率は0.5%から78%に向上した。ヒト臍帯血CD34^+細胞を用いた検討でも、9.8±3.7%から17.5±2.5%に改善された。CAR-SCFはc-Kit陽性細胞へのアデノウイルスベクター遺伝子導入効率を向上させ、これを用いた幹細胞へのAAVS1領域特異的遺伝子組込みへの応用が期待される。
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Research Products
(7 results)