2003 Fiscal Year Annual Research Report
神経組織再生のための新規多機能生体内吸収性基材の開発
Project/Area Number |
15659345
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
三浪 明男 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20133738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 倫政 北海道大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (30322803)
眞島 任史 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (30241334)
西村 紳一郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00183898)
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Keywords | 神経 / 組織再生 / 成長因子 / 細胞接着因子 / scaffold |
Research Abstract |
神経組織再建用チューブの作成のため、本年度は生体内親和性・生分解性のある基盤材料に細胞接着因子であるRGDモチーフを化学的に安定化した状態で導入する技術を確立した。当初、導入効率が非常に低かったが、最終的には導入技術の改善により、in vitroの評価系において非導入基盤と比較し、有意な細胞接着性および増殖性の増加が認められた。同様に、細胞増殖因子(蛋白)についても高い導入効率で基盤材料への化学的導入が可能な技術を確立した。 神経組織再建用チューブの作成には基盤材料を繊維状に成形する必要がある。基盤材料単独では成形が可能であるが、RGDおよび成長因子蛋白を導入した状態では成形過程でこれらの活性を保つのが困難であり、現在、蛋白活性を保ったまま成形が可能となる手法を確立中である。 来年度は、本年度に得られた成果を基に基盤材料に組み込んだRGDおよび細胞成長因子蛋白が基盤材料の分解と共にどのような濃度変化およびその活性変化を示すかという点を明らかにする。さらに、RGDおよび細胞成長因子蛋白を導入した基盤材料の繊維状成形手法の確立と生体内での基盤材料の生分解性のコントロール技術の確立を目指す。これらのデータを基に、最終的に神経組織再建用チューブが完成し、これを用いた神経組織再生が可能となる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T Masuko, N Iwasaki, T Majima, S Yamane, T Funakoshi, J Uchida, N Mori, A Minami, T Ohta, SI Nishimura: "Introducing RGD as a cell adhesion molecule to scaffold material increases cell proliferation activities of chondrocytes and fibroblasts"Transactions of the 50^<th> Annual Meeting of the Orthopaedic Research Society. V.29. 718 (2004)
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[Publications] K Niikura, N Osuga, N Nagahori, R Sadamoto, M Shiono, N Iwasaki, K Monde, A Minami, SI Nishimura: "Fluorescent glyconanoparticles as a sensitive device to monitor sugar-involving molecular events"Polymer Journal. V.36(In press). (2004)