2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子欠損顆粒膜細胞を用いた重症排卵障害および黄体化異常の治療法の発見
Project/Area Number |
15659398
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
田中 哲二 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (80275255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 重孝 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60372869)
湯川 和典 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20301434)
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Keywords | 顆粒膜細胞 / 排卵障害 / 卵巣機能障害 / 黄体化障害 / C / EBP-beta / アポトーシス |
Research Abstract |
昨年度に抗癌剤の卵巣顆粒膜障害を検証するために卵巣組織切片器官培養法の確立に世界で初めて成功した。本実験法確立は機能的細胞群単位での卵巣機能解析を可能にした画期的開発であった。そこで、今年度は当初細胞培養実験で計画していた解析を可能な限りこの器官培養法で行う方向に変更した。当初計画していた単細胞培養系よりもはるかに簡便にin vivo卵巣機能を反映できると考えられたからである。また、我々はTopoisomerase inhibitorが卵巣顆粒膜細胞に分化特異的成熟度特異的アポトーシスを誘発することを世界で初めて証明した。このアポトーシスのメカニズムを明らかにし、予防方法を発見できれば、重症排卵障害や早発閉経患者の新しい治療法を開発できることから、このアポトーシス研究を取り入れた。予定された各種実験は継続しているが、多くは結論的な結果はまだ得られていない。しかし、Topoisomerase inhibitorによる卵巣顆粒膜細胞障害については新発見に成功した。この卵巣顆粒膜細胞障害の分子機序の解明と、治療法の発見は、当初の本研究の最終目的と同じ結果が得られることになった。 卵巣組織切片器官培養による顆粒膜細胞機能のin vitro解析実験系で、Topoisomerase inhibitorによる卵巣顆粒膜細胞アポトーシスが、CPT-11でもSN38でもない第3の未知の物質により誘発されていること、卵巣顆粒膜細胞の毒物代謝機構が特異的なために、若年の卵巣機能障害発症に関与する可能性を発見した(論文執筆中)。 動物実験で、Topoisomerase inhibitorによる卵巣顆粒膜細胞アポトーシスをGnRHaによる卵巣休眠療法で確実に予防することし成功した。さらに、アポトーシス制御分子のノックアウトマウスを使った実験から、Topoisomerase inhibitorによる卵巣顆粒膜細胞の分化特異的成熟度特異的アポトーシスを完全に阻止することに成功した(論文執筆中)。現在は臨床応用のための条件を決定している最中である。 別の並行実験から、activinシグナルやDNA methylationが卵巣機能障害に関与している可能性も発見した。
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Research Products
(6 results)