2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659412
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
井上 幸次 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 教授 (10213183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 大 国立大学法人鳥取大学, 医学部附属病院, 講師 (30346358)
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Keywords | アレルギー性結膜炎 / 肥満細胞 / サイトカイン / ケモカイン / transcriptome / NC / Ngaマウス / MCP / carboxypeptidase |
Research Abstract |
眼表面へのアレルゲンの慢性的な暴露は、増殖性病変を伴う重症のアレルギー性結膜炎発症において大きな役割を果たすと考えられる。この機序の一つには、T細胞の活性化による線維増殖をきたすTh2サイトカインの刺激のみならず,線維芽細胞由来のmediator、好酸球により産生される肥満細胞の分化、活性化因子によるによる肥満細胞サブセットあるいは活性化状態の変化が考えられ、その解明に向けて本年度、次のような検討をおこなった。 1.ブタクサ花粉を用いたマウスアレルギー性結膜炎モデルを作成し、ブタクサ花粉の継続的な暴露により肥満細胞のlineageあるいは活性化状態が変動するか検討した。その結果、肥満細胞特異的に発現するmMCP-4,5,6,7及びcarboxypeptidaseは点眼開始後3日より著明に増大し、通常結膜肥満細胞に発現していないmMCP-1やmMCP-2も継続点眼により発現が見られた。FcεRIβ発現レベルもそれに伴い増大した。以上よりアレルゲン投与自体により結膜の肥満細胞のおそらく反応性が変容していくのではという仮説がえられた。このような概念は、結膜アレルギーの治療の概念を大きく変える可能性を秘めている。 2.conventionalな環境で飼育するとアトピー性皮膚炎を自然発症するNC/Ngaマウスでは、肥満細胞の増殖および過度の活性化によると考えられる即時相反応の著明な悪化を呈する。そこで、NC/Ngaマウスにおける即時相反応の時の結膜のtranscriptomeをまず網羅的に検討した。その結果、STAT6,Th2型のサイトカインの増大に加え、CCL6,CCL1,CCL22,CCL3といったケモカイン群が著明に増加するといった特徴を示していた。この知見をもとに我々は、さらにケモカイン関連のシグナルについて検討をすすめている。
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Research Products
(6 results)