2004 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病角膜上皮基底膜異常検出を目的とした角膜組織散乱光測定装置の開発
Project/Area Number |
15659414
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
西田 輝夫 山口大学, 医学部, 教授 (80036475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 馨介 山口大学, 医学部, 客員助教授 (50318820)
森重 直行 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (40346565)
近本 信彦 山口大学, 医学部附属病院, 助手 (10325227)
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Keywords | 共焦点スペキュラー顕微鏡 / 上皮基底膜 / 角膜 / 組織散乱光 / 糖尿病 / 糖尿病網膜症 |
Research Abstract |
1)角膜構造物由来の組織散乱光強度を測定することを目的として試作した組織散乱光測定装置(共焦点スペキュラー顕微鏡)の改良を行った。現装置では散乱光強度とその散乱光強度の測定点(測定用レンズ)からの距離しか記録されないため,測定された散乱光強度が角膜のどの部位由来の散乱光強度かを同定するのが困難であった。そのため,従来の記録データに加えて測定中の組織画像を同時に記録できるように改良し,上皮基底膜部位の散乱光強度を確定した。 2)上記の共焦点スペキュラー顕微鏡の測定再現性の評価をした。細隙灯顕微鏡検査にて異常所見を認めない健常人10例10眼の角膜上皮基底膜部位の散乱光強度を連続5回,同症例を隔日で3回測定したところ,得られた結果には再現性を認めた(それぞれ平均変動係数で5.7%,4.1%)。 また,従来の生体共焦点顕微鏡と,試作した共焦点スペキュラー顕微鏡の両機で50例50眼の角膜上皮基底膜部位の散乱光強度を測定した結果,両機による測定値は有意な相関を認めた(相関係数0.75, p<0.001)。 3)上記の組織散乱光測定装置(共焦点スペキュラー顕微鏡)を用いて糖尿病および非糖尿病患者の角膜を観察した。糖尿病患者(増殖前糖尿病網膜症9例9眼,増殖糖尿病網膜症11例11眼)20例20眼および非糖尿病患者20例20眼の上皮基底膜部位の散乱光強度を測定し,糖尿病患者の群で上皮基底膜部位の散乱光強度の有意な増強を認めた(p<0.001, student's t-test)。 4)家兎糖尿病モデルの作成を試みたが,安定した血糖の上昇は得られなかった。
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