2003 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア発生スーパーオキサイドの半定量的検出法の開発
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15659451
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60165701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末永 重明 鹿児島大学, 医学部・歯学部付属病院, 講師 (00136889)
犬童 寛子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00301391)
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Keywords | ミトコンドリア / スーパーオキサイド / 検出法 / 蛍光試薬 |
Research Abstract |
本研究の目的はミトコンドリア内スーパーオキサイドの検出法の樹立を世界に先駆けて行う事である。我々は、まず、平成14年度に当教室に導入したESR装置の感度をおよそ100倍以上高くする装置(RRX-1X)の世界2号機を用い、スーパーオキサイドをトラップしやすいトラッピング剤を細胞に入れスーパーオキサイドの検出を試みたが、結果は、波形が小さく検出されなかった。そこで、生細胞を用い、共焦点レーザー顕微鏡でミトコンドリアから発生する活性酸素の画像的検出を試みた。現在まで、組胞内活性酸素の検出には2,7-dichchlorofluorescein diacetate(DCF)、およびdihydrorhidamine 123(DHR)、及びhydroethidine(HE)があるが、いずれも、活性酸素発生細胞内小器官を特定できない。我々の新しく作成した2-[6-(4'-hydroxy)phenoxy-3H-xanthen-3-on-9-y1]benzoic acid(HPF)は、OHラジカルを特異的に検出する。このHPFを用い、細胞内ROS検出を行うと、1)蛍光はミトコンドリア付近に集中して認められた。2)ミトコンドリアを特異的に認識する蛍光試薬(Mitotracker)を用い、1)の画像を重ねると両者が一致して認められた。さらに、HPFの蛍光は細胞内MnSOD遺伝子の発現により抑制された。これらより、1)で認められた蛍光部はミトゴンドリアから発生し、スーパーオキサイドに起因すると言う事が明かにされた。従って、細胞内に発生する活性酸素のほとんどはミトコンドリアから発生する事が世界で初めてわかった。来年度は、きらにミトコンドリアDNA障害とミトコンドリア発生活性酸素について調べ、ミトコンドリア発生活性酸素を明かにする予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] F.Hirai, K.Tomita, H.P.Indo, D.K.St.Clair T.Ozawa, H.J.Majima et al.: "Mitochondrial Signal Lacking Manganese Superoxide Disniutase Failed to Prevent Cell Death by Reoxygenation following Hypoxia in a Human Pancreatic Cancer Cell Line, KP4."Antioxidant & Redox Signaling. (in press). (2004)
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[Publications] H.Kariyazono, K.Nakamura, H.J.Majima, R.Sakata, K.Yamada et al.: "Evaluation of anti-platelet aggregatory, effects of aspirin, cilostazol and ramatroban on platelet-rich nlasma and whole blood."Blood Coagulation & Fibrinolysis. (in press). (2004)
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[Publications] S.Kakinuma, A.Kubo, Y.Amasaki, K.Nojima, H.Maiima et al.: "Loss of heterozygosity in heavy-ion-induced marine T-cell lymphomas."Biological Sciences in Space. 17・3. 187 (2003)