2004 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄および歯根膜細胞の硬組織代謝における幹細胞としての可能性
Project/Area Number |
15659453
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川島 伸之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, COE特任講師 (60272605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 啓 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00302886)
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Keywords | 歯髄 / 歯髄細胞 / 幹細胞 / 成長因子 / FGF18 / FGFリセプター / in situ hybridization / 硬組織形成 |
Research Abstract |
歯髄細胞の分化においてはいまだに不明な点が多い。近年、永久歯および乳歯の歯髄細胞の一部がstem cellとしての能力を有しており、骨芽細胞のみならず、脂肪細胞、神経細胞に特徴的なマーカーの発現を誘導できることが明らかになった。しかし、歯髄組織は多様な細胞の集合体であり、どの細胞がstem cellであるのか、見分けるのは現在のところできていない。また、歯髄における硬組織形成細胞である象牙芽細胞への分化においても、どの細胞がオリジンであり、どのようなメカニズムで、どのような因子が関与して分化するのかについてもいまだ不明である。 歯髄細胞および歯根膜細胞における幹細胞としての可能性を追求することが、本研究の目的であるが、まず歯髄組織の特徴をグローバルに検討することを目的として、cDNAアレイを歯髄組織に応用した。その結果、歯髄組織においては際立ってFibroblast growth factor (FGF) 18の発現が高いことが明らかになった。FGF18はFGFファミリーに属する成長因子で、現在までに骨組織における発現が高く、硬組織形成に関与する可能性が示唆されている。したがって、このFGF18が歯髄細胞の象牙芽細胞への分化、あるいは歯髄組織の維持に深くかかわっているものと考え、歯髄におけるFGF18発現について検討した。その結果、歯髄組織にはFGF18に対するリセプターと考えられているFGFr2およびFGFr3が強く発現しているとともに、歯髄組織においてはほとんどの歯髄細胞においてFGF18が発現していることがin situ hybridizationにより明らかとなった。また、FGF18は歯髄細胞において分化マーカーの一つであるDMP発現を誘導した。(730字)
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Research Products
(1 results)