2003 Fiscal Year Annual Research Report
高速噴射成膜法(パウダージェットデポジッション法)による歯質再構築
Project/Area Number |
15659458
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 啓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30178644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川田 哲男 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80292225)
厨川 常元 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90170092)
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Keywords | powder jet deposition / ultra-fine particle / enamel substrate / abrasive jet machning system / high speed impact / locally energy release / mechanochemical reaction / hydroxyapatite thick film |
Research Abstract |
パウダージェットデポジッション(PJD)法によりエナメル質基板上へハイドロキシアパタイト(HA)厚膜を生成し、噴射速度(加速圧力)を変化させた際のHA膜微細構造および機械的性質を評価した。 【方法】 ○PJD方法 ・噴射装置:ニコン社製アプレイシブジェット加工装置 ・HA粒子:粒子径10μm以下、球形(宇部マテリアルズ) ・基板:ヒト新鮮抜去歯(エナメル質) ・噴射条件:噴射距離2mm、噴射時間5秒、加速圧力0.2,0.4,0.6MPa、噴射角度90度、ノズル径0.8mm ○HA厚膜の評価方法 1.微細構造の観察:表面と接着界面の観察(走査型電子顕微鏡) 2.形状測定:直径、高さ(最大高さ、平均高さ)、体積の測定(非接触型3次元形状測定器) 3.粒子間結合力:粒子の押し込み試験による (ダイナミック硬度より評価:ダイナミック硬度2(DH2)-ダイナミック硬度1(DH1)) 【結果】 1.HA粒子は密にパッキングされた。また、付着したHA粒子は原粒子と異なる形状であった。 2.最大高さ、平均高さ、直径、体積はそれぞれ480.-94.1μm、24.9-48.9μm、922-1263μm、0.012-0.040mm3だった。HA膜の形状に関して加速圧力による有意差は見られなかった。 3.粒子間結合力(DH2-DH1)は0.2、0.4、0.6MPaでそれぞれ0.23、0.80、3.1だった。0.6MPaは0.2および0.4MPaの場合よりも高い結合力を示した(p<0.05、Tukeyテスト)。 以上のように、PJD法によりヒトエナメル質上にHA厚膜を生成することが可能で、付着したHA厚膜中の粒子間結合力は加速圧力に依存することが明らかになった。
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Research Products
(1 results)