2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659517
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大橋 一友 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30203897)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 明子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20324783)
山口 雅子 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (60259653)
|
Keywords | 妊婦 / 受動喫煙 / 禁煙 / 尿中コチニン / ニコチン依存 |
Research Abstract |
平成15年4月及び10月に兵庫県下の産婦人科施設にて妊婦の喫煙実態調査を施行した。320人の妊婦に文書ならびに口頭で研究の説明を行い、研究参加の同意を得た。同意した妊婦には診察までの間に質問紙への記入をお願いし、結果を解析した。質問紙は無記名で行い、個人が特定できないように配慮した。 (1)調査対象の背景:平均妊娠週数は24.5週、平均年齢は29.1歳、232名(72.5%)が無職であった。 (2)妊婦本人の喫煙状況:24名(7.5%)が調査時点で喫煙しており、63名(19.7%)が妊娠判明後に喫煙を中止していた。 (3)妊婦の受動喫煙状況:喫煙妊婦の24名中家族が喫煙をしていなかったものは1名のみであった。一方、喫煙をしていない妊婦296名中176名(59.4%)の家族が喫煙をしており、この妊婦は受動喫煙にさらされていた。家族の喫煙本数は平均7.1本であった。 (4)妊娠後の禁煙に影響を与える要因の検討:今回調査の320名中87名(27.1%)が妊娠直前まで喫煙していたが、このうち63名が妊娠と同時に禁煙していた。この事実は喫煙女性の72.4%が妊娠を契機に禁煙をしたことになる。禁煙した妊婦の特徴を禁煙しなかった妊婦と比較検討した。喫煙年数、ニコチン依存度に差は見られなかった。しかし妊娠前の喫煙本数では禁煙しなかった妊婦が禁煙した妊婦より有意に高値を示した。(19.0±7.8本vs13.8±6.8本p=0.004)禁煙しなかった好婦も調査時点では妊娠前と比較して喫煙量を減らしていた。(妊娠後10.7±7.0本)家族による受動喫煙と禁煙との間には関連はなかった。 妊娠は女性が禁煙を行う重要な契機となることが判明した。この禁煙を産後にも持続させ永続的な禁煙に結びつける方法を今後検討していく必要がある。
|
Research Products
(1 results)