2004 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者に対する転倒予防のための家庭訪問による個別指導の評価に関する介入研究
Project/Area Number |
15659518
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長弘 千恵 九州大学, 医学部, 教授 (00289498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樗木 晶子 九州大学, 医学部, 教授 (60216497)
馬場園 明 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (90228685)
堀田 昇 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (00146797)
高杉 紳一郎 九州大学, 大学病院, 助手 (40253447)
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Keywords | 転倒関連要因 / 住宅環境 / 女性高齢者 / 社会資源 |
Research Abstract |
【経過】 本年度は在宅の後期女性高齢者に対する転倒予防の事前調査の結果について検討した。 【目的】 高齢者の転倒体験と身体的精神的状況、居住環境、福祉制度および社会資源の活用状況との関連を明らかにすることを目的とした。 【対象・方法】 農村地域に住む75歳以上の在宅女性高齢者135名を対象に、看護師による家庭訪問調査を行った。調査内容は最近5年間の転倒状況、身体的状況、居住環境、福祉制度および社会資源の活用状況等であった。分析には転倒歴に欠損値のない131名を使用し、転倒要因では該当するものに1、該当なしを0として加算した。解析には対応のないt-検定、x^2検定、ピアソンの相関係数を使用した。 【結果】 1.転倒体験者と非転倒体験者では年齢、介護度、寝たきり度、身体的状況、住居環境について差はなく、家族数では転倒体験者より非転倒体験者の方が多かった(p=0.043)。 2.転倒回数と自覚症状数には相関がみられ、転倒回数と排尿回数では負の相関がみられた(p<0.01)。 3.寝室の障害物で転倒体験者は非転倒体験者より多く(p<0.001)、転倒回数との間に相関がみられた(p<0.001)。 4.社会資源の利用では差はないが、訪問介護の利用では転倒体験者が非転倒体験者より多かった(p=0.043)。 【考察】 在宅の後期女性高齢者のうち転倒体験者では転倒に関連する自覚症状数が多いことから、介護者等による転倒予測の可能性が考えられ、転倒予防には、寝室の障害物の移動などの居環境の改善指導の必要が示唆された。
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Research Products
(5 results)