2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15659521
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
中島 登美子 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (60248854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 和代 静岡県立大学, 看護学部, 助手 (30381734)
立岡 弓子 静岡県立大学, 看護学部, 助手 (70305499)
斉藤 麻子 静岡県立大学, 看護学部, 助手 (20326127)
鈴木 千智 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 講師 (10263675)
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Keywords | 夜泣き / 概日リズム形成 / 睡眠覚醒リズム / アクティグラフ |
Research Abstract |
研究目的:タッチケアを受けた乳児の概日リズムの形成時期と夜泣きとの関連、および概日リズムの形成に影響を与える環境要因を明らかにすることを研究目的とした。 研究方法:2-6ヵ月の乳児11名にタッチケアを1回15分程度週2回以上行い、乳児10名の出生後から生後6ヵ月頃までの睡眠時間を記載した日誌を用いて睡眠覚醒リズムを解析した。睡眠覚醒リズムの解析は、睡眠と覚醒を30分刻みにコード入力した睡眠表からDouble plot図を作成し、10日毎にリズム周期を解析し、視覚的に睡眠覚醒リズムが24時間周期へ同調する時期を概日リズム形成時期とした。その際、カイ二乗ピリオドグラムを用いリズム周期の解析を併用した。また、生後2か月の乳児1名の体動頻度をアクティグラフにより測定した。 結果・考察:乳児10名の概日リズムの形成時期は生後21週1日(±5週1日)であり、生後6ヵ月までに夜泣きの発生はなかった。第1子の概日リズム形成時期は第2-3子よりも5週4日早く、概日リズムの形成には同胞の有無が関連すると考えられる。また、夏期と冬季の長期休暇中に乳児の睡眠覚醒リズムが乱れており、親の生活リズムが影響を与えた可能性がある。これらから、乳児の概日リズム形成には、タッチケアよりも環境要因が影響を与えている可能性のあることが示唆された。 アクティグラフを用いて生後9-12週の乳児の体動頻度を測定した結果、24時間の体動加速指数(AI)は+の活動範囲にあること、ポラー・アクティグラムの視覚的判別では、10週0日までは約2-3時間毎に睡眠と覚醒を繰り返し昼夜の識別がないウルトラディアン・リズムだが、その後24時間中4-5サイクルにわたり睡眠と覚醒が交互に出現した後、10週5日に概日リズムが形成されていた。これは、ウルトラディアン・リズムから概日リズムの形成過程に移行期のようなリズムのあることが示唆された。
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